夏の遮熱対策 その4

夏の遮熱対策について書いてきましたが、今回は少し見方を変えてみましょう!

それは、日本の風土、文化として受け継がれた “涼を取る” という考え方です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和風建築では、夏障子に建具を入れ替え、風通しを良くし、葭簀や簾などを使って日除けを作り涼を取って過ごしました。

そして現代においても、窓を開放し風にそよぐカーテンのイメージといえば、夏の定番素材 リネン(麻)でしょう。

リネンは、独特の織り感があり、自然素材らしい手触り感を持っています。

ひんやりとした肌触りが嬉しい麻素材・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リネンはコットンやシルクに比べて水分の吸収・・発散性にに優れている為いつでもさらりとした質感が得られるます。

その為、繊維の中では最も涼しい素材と言われているのです。

ペクチンが含まれている為汚れが繊維の中に吸収されにくく、表面に付いた比較的落ちやすいという特性があります。

繰り返し洗濯しても、そのやわらかさはいっそう増し、白いものはいっそう白くなりシミにはなりません。

こまめに洗濯する夏の寝具にぴったりなんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨーロッパでは、ドイツを中心に「パッシブハウス」が普及しています。

「パッシブハウス」とは、厚い壁で断熱し、最新の換気システムによって空気を循環させることで熱回収率を上げ、南面の開口を大きく取り、より多くの太陽を取り入れ、3重ガラスサッシで機密性を高めることで、電気、オイル、ガスなどのエネルギーの消費を抑えた最先端の省エネ住宅のことです。

こうした「パッシブハウス」で大きな役割を担うのがリネンなどの天然素材のカーテンなのです。

天然素材は、まるで生き物のように空気や熱、湿気を吸着し、蓄積し、吐き出し、室内の温・湿を調整してくれるからです。

デザイナーズギルド  リネン素材のカーテン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本では“ リネン=夏 ”のようなイメージがありますが、ヨーロッパでは高級素材として通年定番として使われています。

デザイン性にも優れた様々なコレクションが毎年続々と発表されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

上の写真は、最近リニューアルされたリトニア産リネンを使ったLINAS(リナス)のコレクションです。

亜麻(フラックス)から作られるリネンは、ヨーロッパでは最高の素材として扱われ、生活に根付いています。

LINASはフラッスから作るリネンのみを使用しています。

お値段も150cm幅の規格で、1メータ当たり3,800円~4,800円と比較的扱い安い価格帯となっています。

 

湿気の多い日本の夏、空調だけでなく、窓を開けて風と取り入れて、見た目や肌触りも工夫しながら、少しでも涼しく快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。