フランスのナンバー1ブランドといえばやはり “PIERRE FREY”(ピエール・フレイ)と言えるのではないでしょうか。
ヨーロッパが不況と言われるこの時代にも 前年比14%アップの業績を上げているとは素晴らしいものです。
今回は、その中のグループブランドの一つである “BRAQENIÉ”(ブラクニエ)をご紹介しましょう。
by Anne Pericchi-Draeger
ブラクニエは1858年にブラクニエ兄弟のアレクサンドルとシャルルアンリによって創設され、まさしくフランスの伝統的なドキュメンをもとに、古典的なファブリックを現代に蘇らせているブランドです。
フランスのナポレオン3世の公式供給者であり、ベルギー王国とドイツ皇帝の供給者でもありました。
ルーヴル、シャンボール、ヴァチカンなどナポレオン三世以降のヨーロッパの宮殿、ヴィクトル・ユーゴーの家などでも使われているのです。
そして、1991年にピエール・フレイのグループとなりました。
右岸の会場 “RUE DU MAIL” にあるショールームの地下にはそのアーカイブのコレクションが数多く保管されています。
それらの貴重なデザインををもとに現代にマッチしたカラーリングで再解釈され、フレンチスタイルらしい素敵なコレクションを展開しているのです。
こちらは、左岸のサンジェルマン・デ・プレ地区にあるブラクニエの単独ショールームのディスプレイです。
テーマは「COMPTOIR D’ORIENT」フランス人デザイナー “Anne Pericchi-Draeger ” によるものです。
18世紀の装飾芸術における主要テーマであるエキゾチック主義です。
16世紀にオスマン帝国、インド、ペルシャ、中国からの輸入品で始まったエキゾチックな花、パイナップル、シノワズリは、世界の他の地域にとってこのうえなく魅力的なものでした。
これらの遠い土地は 夢のような異国情緒にあふれ、ヨーロッパ人を魅了しているのです。
ターゲットは30~40代の女性。大人可愛らしさを表現しています。
“Age of Enlightenment” と表現されたこの再定義は、純粋に古典が好きな人を安心させ且つ、色や壮観なデザインに恋をしている若い世代をも間違いなく魅了します。
シルク、プリント、刺しゅう、そしてベルベットの力強い色彩の大胆な組み合わせは、慣れ親しんできた18世紀の伝統的なパステルトーンとは対照的です
クラシックをこんな風に見せることが出来るなんて新しい感覚で驚き。とても参考になります。
花柄のモチーフが重なっても目障りにならないように、壁紙やカーテン、絨毯に上手にカラーやトーンのコントラストを付けて其々が引き立つよう上手くまとめられています。
クラシックスタイルのソファーでも、シート部分に幾何学のパターンを苦に合わせることで、なぜか可愛らしくなるから不思議です。
カジュアルなチャック柄サテンをプチバルーンスタイルでソファーと同柄のアールヌーボー柄の壁紙との組み合わせで Orient Style に…
クラシックの新しい使い方の再発見です。
そして、今季から新しく家具のコレクションも加わる ピエール・フレイ の今後の展開がとても楽しみです。