防炎加工 カナイ整染さんの見学 その2

さて、前回ご紹介したカナイ整染さんの工場の写真です。

まず、この大きな釜で、薬品に着けたり染色したりの処理をします。

中はこんな感じ。

加工した生地を、超大型洗濯機のようなもので洗いに洗って・・・

脱水して!

乾かす!

整える!

検品!

そして、保管!

これらの過程を経て、優秀な防炎品へと生まれ変わるのですね。

保管倉庫は、2階分(3階分?)の吹き抜けに、鉄骨が組まれ、
そこに、反物となった生地が手前から奥、床から天井までびっしり!

この中から、一体どうやってお目当ての反物を探し出すのかと思ったら、
倉庫の入口にあるPCに品番を打ちこむだけで、機械がバーコードを読み取り、
クレーンが勝手に下まで下ろしてくれるのです。

すばらしいですね、バーコード。

大きな機械音の中、長靴をはいた社長様自ら、大声で指示を出され、
加工の技術に誇りを持っていらっしゃる、本当にまじめな会社様でした。

お忙しい中、見学させて頂きありがとうございました。

防炎加工 カナイ整染さんの見学 その1

少し間が空いてしまいましたが、10月初旬に行った工場見学報告の続きです。

縫製工場の次は、カナイ整染株式会社 という防炎加工場の見学です。

群馬にあるこちらの会社は、日本防炎協会から防炎加工実績において、
最も高い評価を得ている会社です。

私は、防炎加工に詳しいわけではないので、専門的なことは分かりませんが、
防炎加工というのは、ドライにしても水洗いにしても、お洗濯によって
効果がなくなってしまうものも多く、なかなか厄介なものなのです。

ということは、加工の技術も、決して易しいものではなく、
加工がうまくいかず、検査が通らないファブリックもあるのです。

以前私も、在庫切れで待っていた国産ファブリックが、
入荷予定を過ぎても入らず、しかも入荷の目途が立たないといわれ、
一体何が???と営業の方に聞いてみると、どうしても防炎の検査が通らない・・・
と言われたことがありました。

そんな難しい防炎加工の第一人者の、カナイ整染さん。

ちょうど、私達が伺った時は、その防炎技術が表彰され、
明治記念館で行われる式典に参加します、と社長様が
仰ってました。

そんな防炎加工を施している工場は、なんと、
工場全体が大きな洗濯機!

そんな工場の写真は、その2でどうぞ。

全く違う9種のカーテンスタイル

9月26日に、TOSOさん主催のカーテンセミナーに参加しました。

なんて、随分日が経ってしまったのですが、写真を整理していたところ、
その際に撮った、ディスプレイの写真をご紹介してなかったことに
気づき・・・。

1メーカーにつき、1デザイン、全く違う雰囲気のディスプレイが9種、
富士吉田にある『マノワ』のコーディネーター、寺田さん、渡邉さんの
手によって飾られていました。

どのディスプレイも、窓は、床までの掃き出し窓が1つと、その横に、
腰高の小窓が1つです。
同じ窓なのに、ファブリックの組合わせで、こんなにも違う雰囲気が出来上がるんです。

皆様が、カーテンのスタイルを考えられる時の参考になるかもしれません。
どうぞお楽しみ下さい!

まるで、着物!

縫製工場見学

先週、インテリア関連業種の方々が所属する、クラブ(サークル?)主催の、
工場見学に参加させて頂きました。

このクラブのTopは、大ベテランのインテリアコーディネーターの先生ですが、
大変気さくで面倒見のいい方で、様々な勉強会や見学会、懇親会などを
企画して下さいます。

工場見学などは、一人ではまず不可能なのでとてもありがたいのです。

今回は、縫製工場 → 防炎加工工場 → レース工場 の
3ヶ所です。

まずは、縫製工場。

私は、縫製工場の見学は2回目ですが、工場によって、
随分内容が違うものだとびっくり。

以前見学した工場は、特注やスタイルカーテン、なんでも対応します!というところでしたが、
今回は、3山2倍ヒダや、2山1.5倍ヒダ基本のカーテンを、流れ作業で、大量に縫製している
工場でした。

縫製は、熟練の女性技術者の手によって進められるのですが、その早いこと早いこと!

がー。 はいできた。
がー。 はいできた。
がー。
の繰り返しです。

な、なんで曲がらないんですが?
マチ針も、しつけもなくて、なんでそんなに大きな布をまっすぐ縫えるんですか?

なんで?あっという間にウェイトテープが?
なんで?あっという間にヒダ山が?
一体なんで?・・・と私が思ってるうちに、次から次へとカーテン完成です。

丈決めや、形態安定加工も、熟練技術者の確かな目と手で1点1点行われます。

実は、私、1回目の工場見学の前までは、
縫製ってもっと機械化されているものだと思ってました。

大きな機械があって、そこになんらかの形で生地を設置すると、
裾と、横を縫われて出てくる、みたいな・・・。

どんな機械だ???って感じですが、
漠然と、全てオートメーションというイメージがあって。

そんなはずないですよね。
1つ1つサイズの違うオーダーカーテンですから、
1つ1つ丁寧に、人の手が入ってるんですよね。

お客様のご希望を、形にして下さる縫製工場の皆さん、
ありがとうございます。

分かりやすく、無理のない発注書を書くよう心がけます!

・・・と、心で誓って工場を後にしました。

次回は、工場全体が、巨大な洗濯機となっている、
防炎加工工場をご紹介します。

最後の納品が終わってしまいました・・・。

5月に初めてお会いし、長い間お付き合いさせて頂いたお客様の
最後の納品が、終わってしまいました・・・。

最後は寝室の遮光カーテン、バウマンのディマーです。

薄く、柔らかく、美しいドレープが出るうえ、一級遮光の機能も
兼ね備えています。
(49色ありますが、色によっては1級でないものもあります。)

本来はヒダが大変美しく出るので有名な生地ですが、
台風の影響で、取付け日が変更となり、カーテンが仕上がってから、
1週間、箱に収めた状態となっていて、たくさんの折じわが・・・。

バウマンの方から、お叱りを受けそうな写真ですが、
折じわは、吊っているうちにキレイになくなります、すみません。

以前は、裏に1級遮光の加工を施していた(しっかりラミネート加工されたものですね。)
カーテンをお使いでしたので、固さもあり少し厚ぼったくお感じだったのだと思います。

取り付けたカーテンをご覧になったお客様は、

“色も気に入ったし、すっきりしてお部屋が以前よりとても広く見えるわ”と、

大変喜んで下さいました。

5ヶ月間、何度もお打合せさせて頂き、その度に、お茶を頂きながら
色々なお話しをさせて頂きました。
カーテンとは関係のない話も、結構あり・・・。

お客様も、“楽しかったわ!”と言って下さいましたが、私も本当に、
楽しいお仕事でした!!

新しいカーテンのお部屋で、気持ちのいい毎日をお過ごし頂ける様、
願っています。

この度は、本当にありがとうございました。

ところで・・・同じお部屋に入れた、縦長窓の写真・・・。
確実に逆光で、フラッシュをたいてもこの状況です。

こういう写真は、どうしたらキレイに撮れるのでしょう~~~???

カーテンの仕事をしていて、自分の写真撮影の腕前を
恨めしく思う日が来るとは、思いもよりませんでした・・・。