ハンターダグラス シルエットシェード

昨年末にお問い合わせ頂いた、お客様のご新居に
3月末、ハンターダグラスのシルエットシェードと、
カーテンを納品させて頂きました。

住宅街の中の戸建てで、お隣の方が
裏口に出てこられたりすることもある為、
お客様のご希望は、とにかく室内の様子が見えにくいこと。

しかし、1階のリビングですし、厚いミラーカーテンなど
かけて、お部屋の中が暗くなるのは残念です。

そこで、ハンターダグラスのシルエットシェード登場!

しかも、窓が大きく、高級感漂うこちらのお宅のリビングにピッタリです。

お客様も気に入って下さり、完成したのがこちら。

シルエットシェードの前には、防音と防寒を兼ね、
ドレープ生地を、フラットに仕立てました。

生地は、マナのスパイラル。

わずかにグリーンがかった美しいグレーの生地で、
その名のとおり、スパイラル模様が浮き出たジャガードです。

エコカラットが貼られたサイドのお窓には、
同じ生地でシェードをお作りしました。

さて、すぐにシルエットシェードを気に入って下さったお客様ですが、
1つご心配されていたのが、お洗濯についてです。
シルエットシェードの生地は、ポリエステル100%ですが、
レースカーテンのように、簡単に取外して、ジャブジャブと洗濯機であらうわけには
いきません。

もちろん、超音波クリーニングという方法があり、
こちらから引き取りに伺い、プロの手でクリーニングできますが、
それは何年も経って、全体的に白さが衰えるほど汚れてきてからのこと。

育ち盛りの男の子のいるお宅がいらっしゃり、またダイニングテーブルの近くのお窓なので、
ソースやお醤油が飛び散る可能性も大です。

すると奥様ご自身が、実験をして下さいました!

ご検討頂く為にお送りした、シルエットシェードの小さなサンプルを汚して、
それが落ちるか試して下さったのです。

数日後、

“ハンターダグラスの生地で汚れを色々試してみたところ、ほぼ中性洗剤で取れました。
(カレーはやや残りましたが。)”

と、メールが。

奥様、素敵です!

そして、お子様のお部屋は、ブルーのイルカ柄のジャガードに、
色を合わせた無地のロールスクリーン。

実際このお部屋が、左右対称に2部屋あるので、
とても広々と、爽やかな空間が広がっています。

書斎を兼ねたご寝室は、シックなベージュ系の無地でシンプルに仕上げました。

こちらのお部屋は天井が高く、窓の上のほうからカーテンを下ろしたかったのですが、
装飾レールにしてしまうと価格も上がってしまうし、カーテンと比べて、
なんだかレールだけが重くなってしまいそうだったので、機能性レールのエリートの
濃い目の色を使いました。

機能性レールといっても、サイドにキャップをつければ、すっきり仕上がります。
(写真のキャップはパールベージュです。)

元気な男の子のお2人のお母様とは思えない、上品な雰囲気の
お客様。

やんちゃな男の子の後ろで、優しく微笑まれてるイメージでしたが・・・。

ご予算がかなりオーバーしてしまったので、
どこで削っていこうかと、私が何か小さなことをご提案する度に、

はい、それで!
はい、いいです!

と、さっぱりすっきりお返事が返ってきて、思わず笑ってしまいました。

この度は、お仕事をさせて頂きありがとうございました。

外からの視線が気にならないシルエットシェードで、ご家族皆様
楽しくお過ごし頂いていますことを、そして、カレーが飛んでいないことを、
祈っております!

ご説明不足。

私だけではなく、どのコーディネーターもそうですが、
どちらのお客様にも、満足してもらいたい、喜んで頂きたい、
と思って、お打合せをさせて頂いております。

ひとくちにカーテンといっても、サイズさえ合ってれば
いいというわけではありません。

生地選びに、スタイル検討、
輸入物であれば納期や生地のクオリティの問題、
窓の形状、網戸やエアコンの有無、レールの取り付け、
家具やドアとの干渉、部品の色や操作方法等、
検討、確認しなければならないことは山ほどあり、
毎回納品時には、どうぞ、気に入って頂けますように、
何一つご迷惑をかけずに納品できますように、
ミスがありませんように・・・と、
正直祈る思いです。
(決して大袈裟でなく。)

なので、お客さまから
“本当によかったわ~!”
“毎日見て癒されてますよ!”等というご感想を頂くと、
やった!と、叫びたくなるほど嬉しいのです。

また、
”想像していた以上に素敵でした!”
なんて、これ以上ないご感想を頂けたりもして、
そんな時は、暫くの間 Happyな気持ちでいられます ♪♪♪

しかし、たまには
“ちょっと、イメージと違ったかな”
と思われるお客様もいらっしゃり、
そんな時は、自分の力不足を思い知らされ、
どよ~んと落ち込みます・・・。

そして先日、お客さまからこんなメールを頂きました。

客は素人なので、いろいろなことを事前に思いつかない、知らないことが多いです。
説明されてもなおよくわからないので、具体例などを挙げて念を押して教えていただけると
助かります。

ごもっともだなと、ハッとしました。

オーダーカーテンなんて、そう頻繁に買い替えされるものでは
ありません。
私達からすると、当たり前になっているようなことでも、
お客様にとっては初めてのことだらけですね。

たくさんのお客様とお会いするうち、
自分自身、慣れもでてきてしまっていたのかな、と反省しました。

S様、メールをありがとうございました。

それでなくてもそそっかしく、理路整然と何かを説明できる性格ではないので、
普通以上に丁寧なご説明をこころがけないと。

そういえば、高校の時の部活の顧問に、

“岡本は、やり方がわかってやってるんじゃないな、あいつは野生の勘で打ってるな。”

っていわれたことがあった・・・。

成長しなければ。

遮光カーテンと光漏れ

真っ暗でないと眠れません、
という方、いらっしゃると思います。

私自身は、昼だろうが、電気がついていようが、
乗り物に乗っていようが、寝ようと思えば秒殺されるので、
“分かります!”と、張り切っていえないのですが。

また、眠れる眠れないは別としても、
ご寝室で、1日の疲れを癒し、ホッと落ち着く為にも
寝室は遮光で、というご希望は数多く頂きます。

遮光生地には、日本インテリアファブリックス協会によって
定められた等級が表示されています。

1級遮光:  遮光率99.99%以上
2級遮光:  遮光率99.80%以上
3級遮光:  遮光率99.40%以上

そして、99.39% 以下のものが、遮光性のない生地となります。

たった1%未満の違いで、そんなに暗さが変わるものなの?
と思われる方もいらっしゃると思うのですが、これが、結構違うんです。

あまり明るくなければいい、というご希望であれば問題ありませんが、
真っ暗にならないと!という方や、お仕事の都合で昼間にお休みになる場合は、
2級、3級ではもの足りないかもしれません。

そこで、私は、お客様が2級3級の遮光生地をお選びになる時は、
必ずサンプルを窓辺にかざして、光の透け具合を確認して頂くよう、
お願いします。

しかし、1級の遮光生地をお選びになっても必ず出てくる問題が、

隙間 です。

カーテンレールが窓枠内付けになっていたり、
シェードスタイルをお選びになったりすると、
どうしても、窓とカーテンやシェードの隙間から光が入るのです。

この場合、カーテンであれば、窓枠より大きく作り、
更に、サイドリターンという仕様で窓をコの字型に囲むように
お作りすれば、ほぼ問題解決です。

しかし、シェードはコの字になど作るわけにはいきません。

シェードを窓枠より大きく作り、窓上部の壁面に取り付けますと、
上部のメカの厚さがあるので、壁から6cmほど前に、
厚地が下りて来ることになります。

この6cmの隙間から、光は容赦なく室内に入ってきます。

そこでシェードは、窓枠内取り付けのサイズで作り、
窓枠から外へ、生地を伸ばすのです。

(TOSOさんのカタログより↓)

これもカーテンと同じく、サイドリターンと呼ばれているので、
ちょっとややこしいのですが、上部、左右、そして場合によっては、
下にも伸ばします。

上リターン、サイドリターン、そして下伸ばし、です。
(下だけ“伸ばし”って・・・。)

前回ご紹介した、お宅のご寝室もこの形で納めさせて頂きました。

遮光の必要があるけど、絶対シェードのほうが合うのに!
というお部屋もあると思います。
是非、諦めずに相談してみて下さい。

・・・ただ、シェードの場合どうしてもコードを通すリングを取り付ける、
針穴が表面に開きます、この穴からの光漏れが気になる方もいらっしゃいます・・・

リターンは前からある方法ですが、他にも、毎年びっくりするぐらい次から次へと、
新しい仕様が、メーカーさんから発表されるのです。

もう、ついていけないほど。

今回はTOSOさんから紹介させて頂いてますが、
コーナーの光漏れを防ぐ仕様があったり、

↑ こうだったのが

こう ↓

なんと、この、お洗濯が手軽になる着脱テープは、
業界初だそう。

本当に、どなたが思い付かれるのか。
尊敬します。