カーテンはなぜ高いのでしょうか。

ブログの存在を忘れてしまうほど、さぼってしまいました。
すみません・・・。

このお仕事では、年末は3月のお引越しシーズンの次に忙しい、
いわゆる、繁忙期となります。

新しいカーテンで、気持ちよく新年を迎えたい!という気持ちは、
皆さん、同じですよね。

子どものころ、母が、年末に一生懸命障子の張替えをしていたのを
思い出します。

ということで、年内納入のお仕事の目途がたち、
少し気持ちに余裕が出てきましたので、ブログのことを思い出しました!

久しぶりのブログ、さて、何をかけばお客様の役に立つのだろうと、
改めて考えてみました。

そこで、真っ先に思いついたのは、オーダーカーテンの価格についてです。

お見積りをすると、結構な価格になり、お客様に驚かれることもあれば、
私自身、うーん、結構いってしまったな・・・と頭を悩ませることもあります。

また、先日、高級オーダースーツのお仕事をしている男性から、
“カーテンってなんであんなに高いの?” と聞かれました。

カーテンとスーツの違いはあれど、同じ、生地を使ってものを仕立てる
お仕事の人ですら、そう思うのですから、お客様が不思議に思わないはずがありません。

そこで、ざっくりとではありますが、カーテンの価格についてご説明させて頂こうと
思いました。

まず、今回は生地について。

1.8m×1.8mの(いわゆる一間といわれる)窓に、真中から分かれている
両開きのカーテンを作る場合、どのぐらいの生地が必要でしょうか。

ドレープと呼ばれる厚地カーテン用生地の場合、最も多いのは、
巾が、140㎝前後のものです。

また、デザインが素敵だな、いい生地だなと、すぐ目に付くものや、
人気の生地は、1m ¥4,000~¥5,000 ぐらいからが多いと思うのです。
(これは、あくまでも私の感覚ですが。)

勿論、1m¥7,000や¥8,000する少し手の込んだもの、1万円超える素敵なもの、
輸入生地にいたっては、1mで2万円、3万円するものも普通にあります。

そこで今回は、 1m¥5,000 巾140㎝ 無地  の生地で、
計算してみようと思います。

ここで、柄のない無地というのも、ポイントです。

まず、横幅が1.8Mの窓に巾1.8mのカーテンを作ってしまうと、
ぴっちぴちになってしまう為、ゆとり分を計算します。
メーカーや販売店によっても違いますが、ゆとり3%といわれることが多いので、
1.8Mの3%で、+6㎝

ということで、カーテンは、 巾1m86㎝×高さ1.8m とします。

通常のオーダーカーテンは、2倍3山が基本です。
これは、生地を2倍使って、3山のタックを取ってひだを出します、ということです。

縫い代等、細かい計算を長々書くのも申し訳ないので、
ここで答えに飛びますと・・・

横1.8m×高さ1.8m の窓に、1m¥5,000 巾140㎝ 無地 の生地で
カーテンを作る場合、

生地は、

6.6m 必要なのです!

結構使うなぁ・・・と思われないでしょうか?

私は、数字にあまり強くないので、計算する度に、
おおっ、こんなに!! と、驚いてしまいます。

ということで、生地代だけで、 3万4千650円(税込) となります。
これに、縫製代、送料その他がプラスされてくるのです。

最近の住宅は、壁一面に窓があるお宅もあれば、出窓や、
小窓が連なってる場合等、上記で計算したような大きさの窓は、
少ないでしょう。
高さも、マンションは特に2m越えが多いように思います。

そうなると、生地はもっと必要となります。

また、無地というのがポイントと書きましたが、
これが柄物になりますと、柄あわせというのが必要となります。

柄をあわせる為に、余分に生地が必要となるのです。

カーテンは、ひだを取って、波打たせて窓にかかっているので、
ちょっと見ただけでは、こんなに生地を使っているとは
思えないのではないでしょうか。

このブログを読んで、私のように、おおっ、そんなに!!と思われた方が、
いらっしゃると確信しています。

ということで、次回は、生地をどうやって上手に使うかを書いてみます。

モマサレース工業さん見学 その2 ミラーレースって・・・

そうそう、ミラーレースが8割・・・。

ミラーになってるものは、レースという名前は合いませんね。
ミラーカーテンという、別のものだと思います。

そして、日本ではミラーカーテンが大人気です。
というか、日本特有の機能だと思います。

海外メーカーで、ミラーカーテンなんて探せませんので。

ご存知のお客様も多いかと思いますが、
ミラーカーテンとは、特別な織り方で、レース地の裏面を
鏡のようにして光を反射し、外部から室内をより一層見えにくくしたものです。
生地によっては、夜、室内に明かりがついていても、
殆どシルエットが映らないものもあります。

また、光を反射するのですから=UVカット効果もあり、
部屋の日焼けを防いだり、夏の冷房効果を上げることにもつながります。

― ただ、陽が部屋に入りにくくなるので、冬の暖房効果は???ということがありますが ―

そうです、この省エネの時代、また、日本のようにお庭が少なく、
隣近所や、道路との距離が近い住環境では、優れた機能かと思います。
そう、いいことづくめじゃないか!という感じですが・・・

しかし・・・・・・
決して美しくはありません。

レースの柔らかい、ふわっとした感じは皆無で、
あの、光を通して生地がキラキラと透ける感じも味わえません。

↑ 勝手ですが、私は、このキラキラが好きです。

先程も書きましたが、マンションの高層階にお住みの方は別として、
狭い日本では、戸建てや、マンションでも近隣のビルから室内が見えてしまう立地の方は、
省エネだけでなく、防犯上の面からも、お選びになる確率が高いのは分かります。

しかし、日本にはこんなに美しいレースが、山ほどあるんですよー。

(↑これは、レースをガラスとガラスの間に挟んで加工した製品です。
ドアについてるガラスに、アクセントとして施したり、お部屋の間仕切り等でも活躍します。)

また、夜や曇りの日で、外が暗く、室内の照明をつけてしまえば、
普通のレースでは室内が透けて見えますが、外が明るく、
室内が暗い日中は、しっかりヒダをとった無地のボイル地でも、
室内が透ける様なことはありません。

まして、柄や刺繍が施されていれば、なおさらです。

また、カーテン+カーテンの組み合わせでなく、
シェード+カーテンにすると、シェードは上下に動きますので、
目線の気になる箇所まで下ろすという手もあります!

見学させていただいたモマサレースさんも、
繊細で美しいレースを作る、素晴らしい技術をお持ちです。

その技術を駆使した、毎日見てるだけでうっとりしてしまうような
レースの製造が増えればいいのになぁ・・・と、つい思ってしまいます。

お嬢様のお部屋や、垣根が低く、通りから丸見えになってしまうお部屋等、
どうしてもミラーの機能が必要な場合もあると思いますが、お決めになる前に、
是非是非、ふんわりとしたボイルや、刺繍レースも、一度ご検討下さい。

全く違う9種のカーテンスタイル

9月26日に、TOSOさん主催のカーテンセミナーに参加しました。

なんて、随分日が経ってしまったのですが、写真を整理していたところ、
その際に撮った、ディスプレイの写真をご紹介してなかったことに
気づき・・・。

1メーカーにつき、1デザイン、全く違う雰囲気のディスプレイが9種、
富士吉田にある『マノワ』のコーディネーター、寺田さん、渡邉さんの
手によって飾られていました。

どのディスプレイも、窓は、床までの掃き出し窓が1つと、その横に、
腰高の小窓が1つです。
同じ窓なのに、ファブリックの組合わせで、こんなにも違う雰囲気が出来上がるんです。

皆様が、カーテンのスタイルを考えられる時の参考になるかもしれません。
どうぞお楽しみ下さい!

まるで、着物!

帰りたくなる部屋

上げ膳据え膳の温泉旅館へ泊まりにいっても、
どんなお洒落なホテルに泊まっても、家に帰ってくるとホッとしませんか。

私とうちの旦那さんは、旅行から帰ってくる度に、
「あー、家が一番!」といいながら、うちの狭っ苦しい玄関に
入っていきます。

勿論、旅行は旅行で楽しいのですが、散らかってようが、
古かろうが、自分の家の安心感に勝るものはない気がします。

しかも、無条件に安心できる空間が、素敵に整えられていたら・・・
自分が好ましいと思える、インテリアで飾られていたら・・・

外出先から、一目散に家を目指して帰りたくなりますよね。

先日、息子さんのお部屋にシェードを納めさせて頂いた時、

奥様が

「こうやって部屋を素敵に整えてみると、息子も家にいる事が多くなるんです。」

と、仰ってました。

なるほど~。

お子さんといっても、学校に、部活、塾に、スポーツと、大人顔負けの忙しさ。

そんな中で、子供同士で集まるときは、お友達を家に呼ぶことが多くなったそうです。

奥様は「あんまり多いと、私も大変なんだけど・・・。」と笑っていらっしゃいました。

現在製作中のソファーカバーが仕上がったら、“家集合” がもっと増えてしまうかもしれませんね!

また、先日お邪魔したこちらのお宅は、玄関の置物から始まり、
カーテン以外に、ソファやキャビネも素敵にコーディネートされ、
スピーカーからは、女性が唄うジャズ(ジャズ?多分ジャズ・・・)が流れていて、
私はお茶を頂きながら、
(あー、ご主人は毎日こんなお宅に帰ってこれて、幸せだろうなぁ・・・)
と思っていました。

私が、ノートや生地サンプルを散乱させている家に帰ってくる、
うちの旦那さんがちょっと気の毒に・・・。

ご家族が帰ってきたくなるお部屋というのは、究極の目標ですよね。

セキスイハウスのCMも、確か、うちに帰ろう~~~♪ とか歌ってたような。
セキス~イハウス~♪♪♪ 確か和風モダンなお家がでてきたような?
あのCMすごく好きでした。

これからも、帰りたくなる部屋づくり目指して、お客様のお手伝いができるよう頑張ります。

川島織物セルコン パタパタカーテン

カワシマ織物セルコンさんが出していらっしゃる、パタパタカーテン。

皆さん、ご存知でしょうか。

お恥かしいことに、私は知りませんでした。

先日、アコーディオンカーテンの現場にいくことを、
当社社長の石田に話していたところ、
「岡本さん、こんなのあるの知ってる?」と、
見本帳を見せてくれたのが、こちらのパタパタカーテン。

このパタパタカーテン、形状はアコーディオンカーテンと似ていますが、
大変コンパクト。

パタパタ専用生地で作ったカーテンを、パタパタ専用レールで取り付けると、
なんと、たたみ代は6センチ!

普通のカーテンだと、こんなに生地が膨らんでしまいます。

また、軽量の為、アコーディオンカーテンよりも取り付け位置を選びません。

色も、白、ピンク、黄色、ブルー、グリーン、茶系と揃っており、生地も質感の違うもの
数種類から選べます。

1枚の布地ですので、密閉性はアコーディオンカーテンのほうがずっと優れており、
暑さ寒さの対策として間仕切りに、という場合は、アコーディオンカーテンのほうが
勝る場合も、当然あるのですが・・・。

下見にいった現場は、脱衣場となる位置に、目隠しとして
アコーディオンカーテンを付ける予定でしたが、やはり、取り付け位置の関係で、
これは難しい・・・ということになり、

設計の先生が、「何かいい案はありませんか?」 と。

そして、私が得意満面でご説明したのが、このパタパタカーテン!

勿論、まさか、前日に社長に教えてもらったとは、露ほども感じさせないトークでご説明を!

間仕切りといいましても、色々です。

アコーディオンカーテンや、パタパタカーテンの他、
ロールスクリーンは、全開時に邪魔になりませんし、
機能重視のものもあれば、デザイン重視で、上飾りや房をつけて、
デコラティブに飾る場合もあります。

お客様の用途に合ったものを、おすすめしたいものです。

そういえば少し前に、知り合いの会計事務所に、
ストリングカーテンをつけさせて頂きました。

これも、間仕切りです。

最近は、美容院でよく使われていますね。

お堅いイメージの会計事務所に、キラキラのストリングカーテン。

そして、お堅いイメージの全くないT先生・・・ぴったりの間仕切りですね!