お客様にハッパをかけられました。

インターネット全盛の時代、お買い物も
ネットで情報収集するのが当たり前です。

そうなると、役立つ情報満載の素敵なHPで、
いかにお客様にアピール出来るかが、とても
重要です!

そして、それに一番必要なのは、私達の仕事では
施工事例!!

こんな素敵なカーテンを作らせて頂きました♪

こんなのも出来ます♪

あんなのも出来ます♪

という内容を、写真付でアップするのが
いかに重要か・・・

もちろん、分かっておりますとも。

社長や店長からも、あの手この手で
UPして下さい!とお願いされ、
友人からは、ブログサボりすぎじゃない?
更新ないから具合でも悪いのかと・・・等々メールをもらい・・・。

しかし、日々の仕事に追われ、というか、
それを言い訳に、サボりにサボっていましたが、
最近では、とうとうお客さまから、

 “施工事例見てますよ、岡本さん、色々出したほうがいいですよ!”
 “ブログ見ましたよ、頑張って更新して下さい!”

と、言われる始末・・・。

さすがに、お尻に火がつきました。

施工事例&ブログ、もう少し頑張ってみます!

・・・さぼれないよう、宣言してみることにしたんです・・・

時間がない時は、写真1枚の日も出てくるかもしれませんが、
よかったら、お付き合い下さい。

イギリスといえば・・・。

私の中でイギリスといえば、

女王陛下のいる、ジェントルマンの国!です。

ありきたりで申し訳ありませんが・・・。

ということは、個人差はあれど、お仕事上も比較的真面目な対応をされるのであろう・・・
と、勝手に思い込んでいました。
勝手に。

しかし、甘かった。

やはり、日本人の几帳面さは、
世界でも群を抜いているんですね。

何度もご紹介してるように、エランバックの生地は、素材と柄を選び、
それを先方に伝えプリントしてもらう、受注生産です。

織の違うコットンが2種、
リネンとコットンが混ざったもの、
ブリーチしてあるリネンとしていないリネン等、
シルクとウール!なんて全然違う素材ではなく、
微妙に違うからこそ、選ぶのが一苦労です。

そこで、お客様と相談し、I 社へお願いし、
数種類のサンプルを取り寄せて頂くことになりました。

待つこと数週間。

I 社の K さんから、申し訳なさそうに
“届いたんですが、頼んだものが在庫切れとかで、違うものが入っていて・・・”
とのご連絡。

そして、同封されていたお手紙を拝見すると、

(今、○○のサンプルが無くて、機械も本生産のもので手一杯だから、
サンプルがいつになるか分からないので、違うの送ってみたよ~・・・)

というような内容。
(英語なので K さんにご説明頂く。)

ちなみにこれ↓は、無事届いたサンプルの一部。

いやいや、違うものじゃサンプルにならないんだけどなぁ・・・
親切といえば親切なんだろうが・・・と、
思いつつ、そして K さんの、丁寧な対応に甘えつつ
どうしても必要なものだけ、もう一度お願いしてもらうことに。

すると、今度はわりと早く、1週間ぐらいでサンプル到着。

しかし!やっぱり、欲しいものがなくて、違うものが混入。

だんだん、私も自分が何を依頼しているのか、分からなくなって来る始末。

ということで、サンプルの時点からお客様にご迷惑をおかけしつつも、
なんとか生地を決めて頂き、正式発注となりました。

が・・・

エランバックは、発注してからのプリントなので、生地が日本に届くまで、
約3~4週間かかります。

その間も K さんが、進捗状況をご連絡くださり・・・

2月半ば、やっと生地到着かー!と思いきや、
出荷の段になって、プリントずれがあり、出荷できない!と。

K さんからお詫びのご連絡を頂くも、
いやぁ、そんなこともあるだろう・・・
お客様にご説明して、もう少しお待ち頂けるようお願いしてみよう・・・
と、まだまだ私も、おおらかに考えていました。

また、お客様もご夫婦揃って、海外出張されるような方。

日本以外の国のこともよくご存知で、お待ち頂けることに。

さて、それからまた1週間。
前回ミスのあった生地が、そろそろ出来上がり
出荷されるはずです。

しかし、出荷予定当日になっても、出荷されたかどうかが
分からず、 K さんの確認メールにも、イギリスからのお返事はない模様。

そうこうするうちに、

“やっぱり失敗したから、今回も送ってないよ~。”

的な連絡があったと、K さんから。

え?そろそろ送って欲しいんだけど・・・と思いつつ、
K さんに状況を確認して頂くと、それからまた暫くして、

“プリントの機械壊れちゃったから、ギリシャから修理の職人呼んで
直すよ~、直ったら作るよ~。”

という連絡。

それじゃ、一体いつに!!!???

っていうか、ギリシャから呼ばないと、直せないのか?

イギリスとギリシャって遠くない?ねえ?遠くない?
間に、フランスもスイスもイタリアもありますが。

私も、これ以上遅れたらお客様に顔向けできない、と思いましたが、
私と、イギリスのエランバック社との間に入ってやり取りしてくださった K さんは、
本当に、気が気でなかったろうと思います。

そんなこんなで、出荷しますといわれて裏切られること3回。

K さんと、
“生地が飛行機に乗って、荷物番号が分かるまで安心できませんね!”
といいつつ待ち続け、結局、注文から1ヶ月と2週間で、生地到着。

状況をご理解下さり、長い間お待ちくださったお客様と、
ギリシャから職人がぁ・・・なんていってる、エランバック社に、
気合を注入し続けて下さった K さんに感謝しつつ、お仕事は終了しました。

しかし、エランバック社をかばうわけではありませんが、
これは、決して特別なことではないんです。

その他ヨーロッパの会社でも、似たようなことはいくらでも。

そういうことがある度に、日本国内メーカーの几帳面さ、
かゆいところに手が届くサービスに、頭が下がります。

あまりの細かさ、丁寧さ、清潔さに、海外では敬遠されがちな
こともあるらしい、ジャパンクオリティ。

それに慣れてしまった、私達の欲求を満たす為に、
デリバリーに、在庫にと、日々努力して下さっている、
輸入会社の方々には、本当に感謝です。

数あるELAMBACHの生地の中から・・・

さて、引き続き今年の春に納めさせて頂いた、
お宅をご紹介させて頂きます。

こちらは、昨年の秋にお問合せ頂いたお客様。

確か、一番初めのご要望は、ローラアシュレイのような優しく柔らかな
雰囲気で、でも花柄ではなく・・・ということだったかと思います。
確か・・・。

それならば、是非、イギリスのウェールズで作られている、
ELAMBACH を見て頂こうと、ブックを持ってお伺いしてから
約半年!

生地の入荷が遅れる等の問題もあり、大変お待たせしてしまったのですが、
この春、やっと納めさせて頂きました。

今回はLDとご寝室のかけ替えで、当初、ご寝室は黄色やベージュをベースに
明るく爽やかに、LDは少しシックにというお話しで進んでいましたが、
奥様がこちら ↓ の少しパープルに近い茶とブルーの色味も好きで、
とても気になるとのこと。

そして、最後の最後、本当にギリギリまで悩み、茶色のほうで!
ということになりました。

しかし・・・

黄色を持ってくるのと、茶系とでは、
お部屋の雰囲気は一変します!

茶がお部屋の3面に来て暗すぎなかったかな・・・
建物の木の色と合うかな・・・と、
納品当日まで、本当に、気が気じゃありませんでした。

が・・・

思った以上に爽やかに、清々しく仕上がりました!

フラッシュをたいた写真と、そうでない写真との
色味が全く違うので、うまくお伝えできませんが・・・

この辺の色が↓ 実際に一番近いかもしれません。

ストレートバランスと、シェードの縦の切替えの無地は、
柄に合わせた茶系のパープルを使いました。
こちらは、ROMOのリネン地です。

ベッドの頭の部分に腰高のカーテン、
横は床まで、そして足元にもシェードが下がるのに
イメージと違う仕上がりになったら、目も当てられません。

想像を膨らませて・・・といっても、イギリスから送られてくる
生地サンプルは、なんと 5セン×5センチ程度。

コースターか?      ・・・というサイズです。

柄が1つ入るか入らないか、という大きさのサンプルを見て、
それがお部屋全体に広がる様子をイメージするのです。

私はもちろん、お客様も、悩みに悩んで下さったことと思います。

お客様にも長い間お付き合い頂き、また、
イギリスって一体!?!? という色々な思い出のある案件です。

次回は、勝手にそれらを振り返らせて頂こうと思います。

カーテンの残布

昨年末に、カーテンの生地量の計算方法を、
ブログでご紹介しましたが、当然のことながら、
カーテンやシェードを作ると、余りの布が出ます。

それは、お使いになる生地の、巾や、柄、そして、
もちろん、お作りになるカーテンスタイルによって、
多かったり少なかったりと様々です。

数センチの細い端切れ等は、縫製所のほうで処分しますが、
柄合わせの関係で、かなりたっぷり余ってしまうこともあり、
そのような場合は、納品の際にお客様に差し上げることがよくあります。

また最近では、お客様のほうから、「残布も下さい。」と
あらかじめ、ご指示いただくことも増えて来ました。

クッションカバーや、小物に仕立てられるようですが、
生地を扱う仕事をしているのに、針仕事に全く興味がない私は、
残布を必要とされるというだけで、ほぉぉぉ~・・・と感心してしまいます。

前回ご紹介させて頂いたお客様も、残布を使って作った
鍵盤ハーモニカ用のバッグの写真を送って下さいました!

お渡しした残布を、裏地に使ってくださり、
そのお礼にお知らせ下さったのですが・・・

可愛いいし、キレイ~。
写真でも、キレイに縫ってあるなぁ・・・って分かります~。
お子様も喜ばれたでしょうね~。

そして、裏地に残布使いましたよ、と。

しかも、しかもですよ?

子供を寝かしつけた後で、サクッと作ったので、
特に凝ってないのですが・・・という、ちょっぴり恥ずかしそうなコメント付き。

きっと、お裁縫が得意な方にとっては、裏地がついてるってのは、
凝ってるうちに入らないのですね・・・。

う、裏地って・・・。
ただの巾着袋ならまだしも、裏地付の手提げを作ろうなんて、
私は生まれてから1度も考えたことがありません。

あれだけ一日、くるくると立ち働いた後で、
夜中にこんなものが作れるなんて!
しかも、そんな短時間で???

私だったら、1週間経っても、持ち手すら完成しない。絶対に。

しかも、私は犬が寝た後で、ミシンの前なんかに座ったら、
そこに突っ伏して朝を迎えます、絶対に。

作るのがお好きだから、疲れていても苦にならないし、
上手でもいらっしゃるんでしょうけど・・・。

人間、自分ができないことをいとも簡単にやってのける人に会うと、
妬みも、ショックも、反省も何もなく、ただただ感動しますね~。

しかし、残布をこんなふうに素敵に使って頂けるのは、
本当に嬉しいことです!

インテリアファブリックは、高価ですし、
生地もしっかりしていて、素敵なものが多いですし。

エコ、エコ、といわれる時代、なんでも無駄なく使うのは
大事ですよね。

私は、外で食事をしてたくさん残ると、持って帰らせてもらうことが
あります。

もちろんダメなお店もありますが、中華料理屋さんは
かなりの確率で、お土産OK!

布と違って、残ったお料理を家で頂くのは、
なんの技術もいりませんしね。

出窓用プリーツスクリーン

さてこちらは、前回、前々回とご紹介させて頂いた、
子供部屋のあるお宅の、和室です。

こちらが、そのお部屋の天井。

子供部屋といい、こちらの和室といい、
本当に、“家を建てるのを楽しみました!”といった感じのお宅です。

なんでも、普段は店舗の設計をされている設計士の方が、
担当されたそう。

そして、ここまで、壁や天井にインパクトがあるのであれば、
窓周りは、すっきりシンプルにお作りするのが一番ではないかと思い、
こちらには、タチカワブラインドのプリーツスクリーンを入れさせて
頂きました。

写真では分かりにくいかもしれませんが、
和紙のような風合いの素材です。
色はチャコールグレーをお選びに。

当初は、レースと厚地が一体になっている、ツインスタイルも
お考えでしたが、それではせっかくの出窓を全て
潰してしまうことになります。

そこで、レースは、出窓の形に合わせて
角度をつけたプリーツスクリーンをお作りしました。

ということで、ここでまたも、タチカワブラインドの
担当Mさんに大変お世話に・・・。

出窓用のプリーツスクリーンは、通常の採寸だけでなく、
角度の計算もして、大きさを決めなければいけません。

昔から数学は一切ダメで、角度だなんだと数学的用語が登場しただけで、
即座に、“無理!”と、思ってしまう私は、
タチカワブラインドのマニュアルを読んでも、ちんぷんかんぷん。

そこで、Mさんに現場に同行してもらい、一緒に角度を測って頂いたのです。
Mさんは、角度計測用の秘密兵器を持って登場!

ということで、サイズもぴったりの出窓用プリーツスクリーンの
完成です。

Mさん、ありがとうございました。

但し、両サイドは、メカの関係でどうしても少し隙間が空いてしまうので、
完璧な目隠しをお望みのお客様には、ちょっとお勧めできないかもしれません。

ということで、お子様のお部屋と和室のカーテンを
作らせて頂いたこちらのお宅、お部屋も素敵でしたが、
何よりも、小さな3人のお子様のお世話で、文字通り
目が回るような忙しさの奥様がとても素敵。

ご飯を作って、食べさせて、遊び相手をして、
散らかったおもちゃを片付けるように促し、その間にはお布団を入れ、
暇を見て今度は夕飯の準備でしょうか、またも台所で包丁の音。

もちろん、ゆっくり座ってる暇など一切ありません!

それなのに、決して声を荒げることもなく、むしろお子様の様子を
楽しんでいらっしゃるような感じも・・・。

取り付け工事を手伝いながら、私は横目でちらちらと、
奥様の様子を見ずに入られませんでした。

私なんて犬一匹でひーひー言ってるのに!
すごい、すごすぎる。
まだお若いのに!!

こんなにお忙しい毎日の奥様が、見てて嬉しくなるような
カーテンに仕上がっていることを祈りつつ、お宅を後にしたところ・・・

その日の夜に、メールを頂きました♪

今日の出来上がりを確認して、とても満足しております。
ブログでも紹介したところ、とても評判が良いです。
赤い屋根のおうち!!素敵です!あのアイディアにはさすがだなあ~と、
本当に感動しましたし、私が今まで感じていた物足りなさは
そういう事だったんだなあと実感しました。
岡本さんという素敵なコーディネーターさんに巡り逢えて、本当に嬉しく思っております。
世界に一つの素敵な素敵なカーテン!感謝しております。

嬉しすぎるご感想です♪♪♪

いえいえ、こちらこそお客様に出会えたことを感謝しております。
お忙しいのに、いつも心のこもったメールを下さるので、
私が癒されておりました。

夢のあるお仕事をさせて頂きありがとうございました。

カーテンの神様にも感謝ですね。