アルカンターラのヘム

なんのこっちゃですが、
ヘムは、布や洋服の裾やへり、縁のこと。
ラグの縁周りのこともヘムと言ったりします。
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今回は、ラグのサンプルを拝見しに、ナショナル物産さんの六本木
ショールームにお邪魔してきました。

ラグの縁周りの処理もいろいろあって、スタンダードなかがり縫いから、
レザーやコードの飾り縁など選択肢もいろいろ。色もたくさんありました。
アルカンターラはその中のひとつ。スエード調の人造皮革です。まん中。
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東レが開発した素材で、日本では”エクセーヌ”ブランド。
欧州の販売拠点としてミラノに設立されたのがアルカンターラ社で、
しなやかな質感を持ち、耐久性や通気性にも優れていることから、
革を多用することの多い欧州の高級車の内装に、本革に取って変
わる高級素材として使われるようになり、普及したのだそうです。
ランチャやフェラーリやメルセデス、日本車にも、多くのメーカー
の車の内装材として使われています。

掃除機に踊るルンバをお使いなら、アルカンターラがお勧めです。
オーバーロックだとほつれが出ることがありますからとおっしゃって
いました。
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チャコールにピンクとか、黒と白とか、ブルーの濃淡とか、ヘム色を
変えてみると、オリジナリティもあって、プレーンなラグもより一層
楽しめそうです。

アルカンターラのヘム、お勧めです!

野花とALHAMBRA

先日、先輩コーディネーターの花展「龍生派130周年記念展」
に行ってきました。

伝統的な生け花作品からオブジェのような作品まで、思い思い
の花がずらりと展示されていて、とっても楽しめました。

コーディネーターの中でも絵や花をたしなむ方は多く、住空間を
楽しむということでは、ファブリック同様、花も身近に手軽に
季節感を演出できるひとアイテムですね。

そこで、わたしも一挿し。
駐車場の脇にポンポン咲いているナガミヒナゲシの花を2本ばかし
拝借して挿してみました。
ALHAMBRA
どや?

背景の生地は、スペインのアルハンブラインターナショナル社の生地。
残念なことに、すでに廃番になってしまいましたが。

生地色と黒い花器のせいか、新緑のさわやかさが足りないなあ・・・。
次は、ガラス器に活けてみよう。

Qデザインズ

Qデザイン4
QデザインズはイギリスのファブリックメーカーENASHAWグループ
の一ブランド。1999年創業の新しいブランドです。
Qデザイン1
ニュアンスのある色と華やかなモチーフの組み合わせ。
Qデザイン3
ユニークでエレガントなデザイン性によらず価格帯もとっても
リーズナブル。
コストパフォーマンスのよさもQデザインズの魅力のひとつです。
Qデザイン2
Qデザインズのほか4つのブランドを持つENASHAWは、公共施設や
病院などのカーテンも数多く手がけていて、2012年のロンドン五輪の
時には、選手村など約20000窓!にカーテンを納めたのだそうです。
Qデザイン5
2020年東京五輪の窓はどうなっているのかなあ・・・?

WEDGEWOOD×BLENDWORTH

伝統、豪華さ、英国王室御用達、”イギリスの宝”と謳われる世界で最も
有名な陶磁器メーカーウエッジウッド社と
上質なファブリックでブリティッシュスタイルを提案し続ける
ブレンドワース社のコラボレーション。
WEDGEWOOD HOME by BLENDWORTHの紹介です。
WEDGEWOODxBLENDWORTH1
2015年9月にコラボレーションのファーストブックが発表されました。
WEDGEWOODxBLENDWORTH4
ファーストブックをそのまんま形どったクッションカバーは、
イギリスで発表開催されたデコレックス展示会での記念品。
日本の販売元でもあり、今回お話をお伺いしたメサッテックスさんから
いただきました!!!!

1冊のブックにカーテン、椅子張り用ファブリック、壁紙がデザイン
ごとに収められています。
中でも気なったのは[鶴]をモチーフにデザインされた
[FABLED CRANE]
WEDGEWOODxBLENDWORTH5
このデザインは、1820年代オリエンタルファッションが全盛の
時代に生まれ、”クタニ”クレーンと呼ばれるティーセットから
とられたものだとか。
”クタニ”というのは、日本を代表する金沢の伝統陶芸品”九谷焼”のこと。
200年も前から、インスピレーションは世界を駆け巡っていたんですねえ。
WEDGEWOODxBLENDWORTH6
下のクッションカバーデザインは[PASHMINA]
コットンリネンのプリントに、さらにひとつひとつ手刺繍が
施されています。
ファブリックも壁紙も、今の時代、あえてデジタルプリントではなく
立体感を出す手法がとられ、ひとつひとつにとてもこだわって
作られています。
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ウエッジウッド社の世界シェアのうち半分は日本向けだそうですから、
日本での人気の高さにも驚きです。
進化論をとなえたダーウインは創立者のジョサイア・ウエッジウッドの
お孫さんにあたるそうで、これまた驚き!

WEDGEWOOD HOMEの名のとおり、今後は部屋全体を
トータルにプロデュースしていくとのこと。
今年の9月にはセカンドブックが発表になり、人気の高い
”ワイルドストロベリー”もデザインに加わるそうです。
ますます楽しみなコラボレーションになりそうですよ!
WEDGEWOODxBLENDWORTH3

恐竜の子!?セバスチャン

目をクリクリさせてチビ恐竜?たちがあっち向いたりこっち向いたり。
洋室2-1
F様は元気いっぱいご兄弟のお部屋にこのセバスチャンをつけてくださいました。
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スウェーデンのファブリックメーカー、ARUVIDSSONS TEXTILの生地です。
通常の生地のようにm単位ではなく、1列、2列というふうにヨコ列単位で
生地を購入します。
そうしないと、首が短くなったり、頭が削れたりするからなんですよね、きっと。
かわいらしい。

F様のセバスチャンは4列。上下の縫い代分をいれて6列使っています。
イギリスの老舗ブランドROMOのレースと合わせました。

お隣は窓内にテンションタイプのプリーツスクリーンをお付けしています。
洋室2-4
窓内にお取付するには、奥行きが2cm弱とかなりタイトな状況。
ノンビスタイプで窓内に収めました。

娘さんのお部屋は、イギリスブランドのGlobal Texのアニヤと
サンゲツのドット柄のレースです。
洋室1
レースはご主人様のセレクト。
”裾柄はいらないなあ”と裾柄部分をカットしてお作りしています。

寝室もイギリスブランドHARLEQUINからポッドとナチュラルテイストな
レースの組み合わせです。
寝室2
レースはインターウインから。ポッド柄に合わせてストライプ柄に。
寝室1
インターウインのレースはナチュラルテイストのものも多く、価格も
リーズナブルなので、合わせやすくてとっても使いやすいです。

リビングは落ち着きのある色合いでまとめています。
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お伺い時に私が撮った写真はドレープの微妙な色がふっとんでしまって、
陽が落ちてからあらためてご主人が撮りなおしてくださり、送ってくださった
写真です。ありがとうございます!
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川島織物セルコンとサンゲツのレースです。
このレースもご主人様セレクト。
ドレープはすんなり決まったものの、レースのお気に入りがなかなか見つからず、
熱心に、そりゃもう熱心に、もひとつおまけに熱心に、ご主人様が決めて
くださった渾身の1点です。

並びにあるお部屋の小窓にはウッドブラインドをお付けしました。
洋室3

セバスチャンもアニヤもポッドも、選んでくださった生地はファブリック
パネルにしてもステキな生地ばかりです。
カーテンをお取替するときには、パネルに仕立て直して、また楽しんで
いただければいいなと思います。

生地選びはもちろんのこと、お取付したときの小窓間の隙間まで、細かな
打ち合わせをさせていただきながら無事お納めすることができました。

F様、お疲れ様でした。
そして、お手間もお時間もありがとうございました。

二重レースで機能性さらにUP

K様がいらしてくださったのはちょうど一年ほど前、ショールームの
引越し準備で狭い店内はさらにあれやこれやでてんこ盛りの頃でした。

あれから一年、おかげさまでPrime etoffeも一周年、K様のお宅にも
新しいシェード生地をお付けすることができました。

以前お使いだったシェード生地はこちら。
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窓はLDをぐるりと囲むような全面ガラスです。
今回のご要望でお付けした生地はこちら。
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写真ではちっともわかりません!!(すみません!!)が、レースを重ね
あわせ二重にしてお作りしています。

遮熱機能重視とのご依頼で、金属皮膜をコーティングしたTESORO
や特殊繊維で作られたWAVERON生地などのサンプルもお送りした
中で選んでくださったのが川島織物セルコンのプレーンなレース地です。

見本帳には機能表示マークが付いていて、生地特性や機能が一目で
わかるようになっています。
とっても見やすい!わかりやすい!
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防カビや防汚なんてものも。
”涼しや”マークも付いています。
マーク1
この”涼しや”マークは遮熱性に優れた繊維を使用していますの表示です。

二重にしたことで透け感はどうしてもなくなってしまいがちですが、
その点もご了解くださいました。

さて、機能UPしたレースの遮熱具合はいかがでしょう?
”まだ陽射しの強い日がないので試せないでいますよ”とのお返事。

ショールームで最初にお打ち合わせさせていただいてから、
もうお忘れになったのかなと思う頃に生地サンプルのご依頼を、
どうなさったのかなと思う頃にお見積もりのご依頼をいただきと
一年通して仕事をさせていただきました。

生地とは長~いお付き合いになります。
ゆったりゆっくり行きましょう!
二重レースの活躍もこれからですね!

K様、この度は一年越しのお付き合い、ありがとうございました。

カーテン丈の話し

陽だまりにぽかぽか、風にぷるぷるのこの頃です。
今日はカーテン丈の話しを少し。

オーダーでお作りするときのカーテン丈は、床上1cmが標準丈ですが、
インテリア雑誌やファブリックメーカーの冊子などで、床にたらりとついた
丈の長いカーテンもよくご覧になられることでしょう。

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実際にお作りするときには、この”床にたらりの丈”が悩みどころでもあるのです。
ドレープもレースも”たらリ”? それともドレープだけ?

 

カーテン丈5
生地のやわらかさや硬さ、張り、柄、レール位置にも関係してきます。

先にブログでご紹介させていただいたS様邸では、リビングのドレープを標準丈
よりも長くお作りしタッセルで持ち上げていますが、カーテンを閉じると裾まわり
がかなりのボリュームになります。

S様は、ドレープは閉じることがなく、常に束ねてお使いになられることから
この丈で大丈夫でしたが、開けたり閉めたりと毎日のお使い勝手も、当然考慮
しなくてはなりません。

 
カーテン丈2
ほんの数cm、されど数cmです。
カーテン丈もまたお部屋作りには欠かせないひと役となるのです。
悩ましいときにはご相談を。
一緒に悩みましょう!

心華やぐトップフリルスタイル

カーテン上部の仕上げには、2倍ヒダやフラット、箱ヒダやギャザー、
ハトメやタブトップ、ゴブレットスタイルなどいろいろとあります。

今回、S様邸でお作りしたのは、トップフリルスタイルのカーテンです。
リビング1
トップフリルスタイルは、ギャザーの上部をフリルに仕上げるスタイルです。
リビング4
カフェカーテンでも同じように上部をフリル仕上げにすることがありますが、そのカーテン版
みたいなものです。

通常のギャザースタイルよりもぐんと華やぎのあるスタイルです。

窓幅よりも40cmほど大きな幅でお作りしているので、存在感のある上体に対して
バランスが取れるように、丈も床丈よりも12cmほど長くし、全体にボリューム感、存在感
のある仕上げにしました。
リビング2
生地はリバーシブルで使えるフジエテキスタイルの生地をそれぞれのお部屋に合わせて
選んでくださいました。

張りも光沢感もある生地なので、ギャザーを寄せたときのシワも陽の当たり具合によって
表情が変わるのも魅力です。

レースはドイツのファブリックメーカーJABのレースを使いました。
豊富な色数の中から、ドレープに合わせて色をお選びいただきました。

寝室はピンク系で。
寝室
レースはオーストラリアンシェードスタイルです。
ヒダで飾り過ぎず、少々控えめなウエーブがでるようにお作りしています。

S様がこだわられたのはリビングのカーテンスタイルだけではありません。
トイレもしっかり、かわいらしくフェミニンに仕上がりました。
トイレ
ツインシェードのドレープ裾は波型に、レースにはシフォンのリボンをつけて
アクセントにしています。

リビングの小窓はシングルシェードとレースの組み合わせです。
リビング小窓2
ドレープはポルトガルのファブリックメーカーALDECOの生地です。
リビング小窓1
生地表面に縦うねのあるとてもシックな生地です。
レースはJABのボルドー色を選んでくださったので、ヒダの重なりあう部分は
ボルドー色のストライプのように見えます。

仕事部屋の6つの小窓にお勧めしたのは調光ロールスクリーンのFUGAです。
仕事部屋
とても気にいってくださり、写真はないのですが、和室、階段ホール、キッチンの小窓にも
FUGAを付けてくださいました。

いろいろなスタイルがある中で、生地をご提案し、スタイルをご相談しながら、イメージ
する窓辺のお手伝いができてよかったです。

S様この度は本当にありがとうございました。

ETAMINEでアクセントを。

立春もすぎ、短い2月も駆け足です。

さて、今回お作りしたのは、ETAMINEをアクセントに無地と合わせた
フラット仕上げのドレープカーテンとヒダ取りのドレープカーテンです。

A様が選んでくださったのは、ETAMINEのなかでもこんな牧歌的な刺繍柄。
ETAMINE
ETAMINE(エタミン)はドイツの高級ブランドZIMMER+ROHDE(チマー&ロード)
が展開するフレンチコレクションです。

約5メートルもあるFIX窓なので、カーテンは4分割です。
ちょうどベッドの真上に当たる部分をETAMINEのフラットカーテンにしました。
ベッド窓1
両サイドの無地は色数の豊富なCLARKE&CLARKEの無地コレクションから
選んでくださったエスプレッソ色です。
強い陽射しを避けるため遮光裏地をお付けし、刻々と変わる陽にあわせて、
田園風景はあっちにいったりこっちにいったりするというわけです。
ベッド窓

ダイニングの窓には、スェーデンのalmedahls(アルメダールス社)のキツネとブドウを
お付けしました。
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オレンジ色のキツネにあわせて、こちらもオレンジ色の遮光裏地をお付けしています。

大きな窓になればなるほど、カーテンの色も質量もお部屋の中に占める割合が
大きくなります。
当初A様は無地でお考えだったのですが、なにかアクセントを入れましょうとの
提案をとても喜んでくださって、楽しめる窓辺になりました。

選んでくださったETAMINEの生地は1mあたり28,300円と決して
お手頃価格とは言えないですし、ぐるりっと田園風景でもなんだか大変なことに
なりそうですから、ひと挿しで十分な存在感です。

挿し生地でお部屋の色をまた楽しみましょう!

A様ありがとうございました。

今年もがんばってくれたウレスの鉛筆

  あわただしく年も暮れつつあります。

  今年も一年たくさんのお客様とお会いしました。
お部屋作りのお手伝いが少しでもできたならうれしいです。

    がんばってくれたウレスの鉛筆もだいぶくたびれてきました。
       お疲れさん。
ウレスの鉛筆
    もっとちびけるまで、来年もたくさんのお客様とお会いできますように!
    
    一年ありがとうございました。
      
    どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。