【カルタゴの遺跡を巡る】
翌朝、昨日下見しておいたツーリストインフォメーションに寄り、市内の地図をゲットして、TGMという郊外電車の駅「チュニス・マリーン」に向かいました。
車両には1等と2等があり、目的の駅まで20分位だというので2等を選び乗り込みました。
カルタージュ・ハンニバル駅で降り高台にある「ビュルサの丘」に向かいました。
近くまで行けば解るかと思って行くと、どこまで行っても住宅街で、日本と違って看板などがありません。
交差点に立っていたお兄さんに聞くと、そこの家と雑草が生い茂る急な細い道を上がって行けと言います。
本当にこんな細い道というか隙間みたいな泥道でいいのかな?
なんて思いながら昇っていくと、言われた通り「ビュルサの丘」に着きました。
近道だったのね! お兄さんありがとう・・・。(*^o^*)/~
斜面にはポエニ時代の住遺跡が広がっています。
フェニキアの女王、エリッサによって建設されたのが、紀元前814年というから、2800年前くらいの住居跡です。
当時は数階建ての住居で、カルタゴ市の中心でした。
そこからは、地中海、チュニス湖、向こう岸のハマム・リーフの山も見渡す事が出来ます。
カルタゴ博物館、サン・ルイ教会が併設されており、そこで、カルタゴの遺跡の主な見どころを廻れる共通回数券を購入しました。
いろいろ廻れるので御徳です。
カルタゴ博物館にはローマ時代の遺跡、棺やモザイクなどが展示されています。
それから、現在も使われているという「ローマ劇場」を見学しました。
そして、その後「ローマ人の住居跡」へと向かいました。
と、ここまでは順調だったのですが・・・
どうも昨晩食べ過ぎたオーリーブの塩付けが利いたのか、おなかの調子が悪くなってきました。
「ぐるッ ぐるるーッ・・・ オーもうだめだ・・・限界だ!・・・」(((( ;°Д°))))
「ここは遺跡の中だし、トイレなんかないだろうな・・・。 しかし、入口までこの坂を下ってたどり着くまで、
はたしてもつだろうか?」
「もーだめだ! あの遺跡のまん中で木の生えた陰で・・・ 遺跡を汚してしまうが、このさいしかたない・・・」
「あんた本当に ここでするの・・・」 と我が奥さん ( ゚ ▽ ゚ 😉
その時でした! その目指していた木陰には、トイレがあったのです!
「オーッ 古代ローマ人よありがとう!!!」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
途中、可愛いねこを見つけたのでパチリ!
汚い話の後で口直しに・・・
けっこう猫がいるんです。
人をぜんぜん怖がりません。
間一髪の危機を切り抜け次に向ったのは、アントニウスの共同浴場の遺跡です。
共同浴場と言っても郊外で流行のスーパー銭湯とは違って、海を背景に建てられた広大かつものすごく贅沢な公共浴場です。
2世紀にローマの5皇帝の1人、アントニヌス・ピウスにより建てられました。
この界隈の遺跡を一通り見終わったので、近くの駅まで歩いて向かい、ランチにすることに・・・。
ガイドブックにもでていた”手軽にランチ”というキャッチフレーズのピザレストランに入りました。
ピザとパスタとサラダを頼んだのですが、これまた大盛り。
しかも、パンとオリーブのつまみ付き。
皆さん。チュニジアの店はどこも大盛りです!( ̄□ ̄;)
食べ過ぎたので、歩いてエクササイズだと、次の目的地である「古代カルタゴの港」に歩いて向うことにしました。
途中 私と同業であるカーテンショップを見つけました!
お正月なのでお休みでしたが、ウィンドウに「デザイナーズギルド」サインがあり、こんな所でも同じものを扱っているのかと密かに感動していたのでした。
途中 またまた可愛い猫を発見してパチリ!
なんか、黒とバックのブルーのコントラストがマッチして美しい・・・。
この色ってあうな~ なんて勝手に納得したりしていました。(^-^)/
「古代カルタゴの港」は何だか池の様でした。
かつてのローマ以前のカルタゴの繁栄の面影を残すものの今はひっそりとしていて寂しい感じです
その後見た「トフェ(タニト神の聖域」の遺跡もどちらも観光客の姿はあまりなく、ひっそしたしていました。
古代の繁栄を垣間見つつ、物悲しい雰囲気でした。
【シディ・ブ・サイド】
再びTGMに乗りシディ・ブ・サイドに向いました。
駅を降りて坂道を上がっていくと、写真で見たとおりの白とブルーの町並みが見えてきました。
シディ・ブ・サイドはチュニジアの中でも最も美しい町と言われる町です。
アンダルシアの影響色濃く残る地中海に面した丘の上にあります。
石畳の坂道を歩き、白壁の家並みを見上げると、鮮やかなチュニジアンブルーのドアや窓枠が目に飛び込んできます。
私たちは、丘を越えてその先の海に面した崖に建つオープンカフェに入りました。
下にはヨットハーバーがあり地中海が見渡せ、最高の景色を堪能できました。
私は松の実ティー。奥さんはエスプレッソを頼みました。
前に座っていたフランス人のご夫婦が「あなたたちそこに並んで座って!」と頼んでもないのに写真を撮ってくれました。
日も傾いてきたので、帰りはちょっと違う道を通りかえる事にしました。
それにしても、どこまで行っても白壁と鮮やかなブルー。
さぞやこの色のペンキの消費だけ多いのだろうな?と要らぬ心配をしてしまうのでした。
帰りは歩き疲れたし、乗っている時間も長いので、1等車両で帰ることにしました。
どこが違うと言うと、座席が木とクッション入りのレザーとの違いでした。(^O^)/
【ビール飲みたい!】
チュニスの町に帰ると喉が渇いたのでビ-ルを飲もうという事になり、地元の居酒屋を探しました。
しかし、そこはイスラム文化の国。日本と違い気軽にお酒を飲めるところがありません。
地元のおじさんたちがたむろしていそうな場所には何件か立ち飲みの居酒屋はあるのですが、入口は狭く、中はどこもおじさん達であふれかえっています。
中を覗くと、ほろ酔いのおっさん達は「おまえ ビール飲みたいのか? オー 入れ 入れ!」と声をかけてくれるのですが、奥さんは中に女の人が1人もいないのと、あまりのおじさんの密度の濃さに怖じ気付いて入ることが出来ません。
しょうがない。どこか外国人の泊まっていそうなホテルのバーでも行くか?と思っていると、そいえば、ホテルの窓から見下ろした細い道にバーがあった事を思い出しました。
行ってみると、店の中は結構空いています。
もちろん外国人なんていないのですが、ビール飲めます?と聞くと、どうぞ!とカウンターに案内してくれました。
こうして、やっとのことでビールにありつけました。
あとで解ったのですが、こうした店はあるにはあるのですが、みんな奥まったところにあるみたいです。
賑やかな声につられてビルの奥に入っていくと、そこがバーだったりするのです。
ようするに、地元の人もみんな飲みたいのですが、あまりおおっぴらに出来ないのでこっそりと飲んでいるのでした。
その日は、まだ残る時差ボケとビールによるほろ酔いと歩きっぱなしだったことの疲れで早く寝てしまいました。
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