この世の中には、自分と、人間と、犬と、猫と、大嫌いなハエしかいない
と思っています。
王子は。
もちろん、自分のことを犬だとは思っていません。
枕だって使います。
そう、王子だから。
でも、このままではいけません。
生きていれば色々なことがあるのです。
王子に、現実を直視してもらう為に、いざ天国(別名マザー牧場)へ!
到着するなり出会った子豚に、棒立ちとなり・・・
「き、君の名は?」
「あの、ちょっとよろしいですか?」
と、山羊に話しかけてみるが、
完全に無視され・・・
牛の大きさにおののき・・・
背中に家来を乗せた馬に、呆然とし・・・
もう息も絶え絶えです。
最後には、牛三兄弟に挑んでみるも、
鼻先であしらわれ・・・
見たことない生き物が、次から次へと現れた1日。
王子にとっては、一生忘れられない日となったことでしょう。
王になるには、まだまだ修行が必要と分かったはず。
帰りの車では、疲れ果て目も開けていられませんでした。
いつかは僕も大きくなろう。
あの白と黒の生き物のように・・・。