Paris Deco Off 初日は左岸の会場からスタート
会場はセーヌ川を挟んで大きく2ヶ所に分かれていて、左岸のサンジェルマン・デ・プレ界隈には73個所ものエディターがショールームを構えています。
エディターというのは、メーカーと違って自社で生産している訳ではないのですが、デザイナーやセレクターを持ち、メーカー対してデザイン企画や技術的な開発依頼をした製品を独自に編集し、ブランド名を持っている会社のことを言います。
スイスのクリエーション・バウマン や フランスのピエール・フレイなどの一部の大きなエディターでは、自社工場でメーカー機能を持っている会社もあるようです。
さて、この時期は日本からも各代理店の開発担当者やバイヤーなど多くの方たちが渡仏しています。
そして、メディア関係者、セミナー講師の方々、又は企業やフリーランスのデザイナー、コーディネーターや私のように海外ブランド多く扱うショップ経営者などの多くがパリに情報収集に訪れているのです。
そんな日本から来ている方たちを対象とした、新作の紹介が各ショールームで行われたりします。
今回初めに訪れたのがフランスのエディター”CASAMANCE”のショールームです。
グループとして ”MISIA”、”CASAMANCE”、”CAMENGO”、”CASADECO”と4つカテゴリーに分かれたブランドを持っています。
その中でも、カザマンスは、私が海外ブランドの取り扱いを始める切っ掛けとなったブランドです。
モダンで斬新なデザインのコレクションを毎年次々と発表しています。色使いがとてもシックであるということも近年の特徴と言えるでしょう。
メインのコレクションのテーマは「ガーデンエデン」
2019年春夏のカザマンスは、オートクチュール、建築、そして自然をつなぐ永遠の情熱に敬意を表すとコンセプトを掲げています。
妹ブランドの カメンゴは、フレッシュで明るいカラーが特徴です。
ポジティブでポエトリーな春の花々など、日本の住居空間も溶け込みそうなコレクションが発表されました。
そして、印象的だったのが「メイド イン フランス」へのこだわりです。
新作のコレクションの生産を自国のファクトリーで行っているというものが目立ちました。
ヨーロッパ、特にフランスでは メディアでも多く取り上げるような労働者によるデモなどが行わるなど、決して経済的に良い方向であるとは言えません。
そんな中で 自国の生産にこだわり、その良さをブランドとして表現して行こうという一つの表れなのではないでしょうか。
Fly Me to the Moon/Lucky (Sinatra/Jason Mraz & Colbie Caillat MASHUP) Rick Hale & Breea Guttery