Paris Deco off 2020

 

今年も Paris Deco offMaison&Objet に行ってまいりました。

 

 

毎年1月から始まる本場ヨーロッパのインテリアシーンをレポートします!

今回の Paris Doco off は、パリの市内に何と97ヶ所ものショ-ルームが出展する大規模なイベントになりました。

パリ市内の交通ストライキの影響もあって、日本からの来場者は少し少なかったと聞いていますが、毎回 会場を飾るインスタレーションは、年を重ねるごとに思考を凝らしたものになっています。

 

 

毎回 目を引かれる、各エディターの新作が張られた150を超える数のランプシェードは今年も会場を華やかに彩ります。

これらは、マスター オブ リネン によって作られています。

 

 

こちらは、左岸のサンジェルマン・デ・プレ の広場に現れたスキーのゴンドラです。

 

 

キャビンと、そしてスキーの板にもエディターの新作生地が張り込まれています。

大学生時代にスキー部に所属し、年間100日近く山にこもってスキーにのめり込んでいた僕にとっては、何とも懐かしくうれしい気分になります。

 

 

そして、昨年に続いて巨大なソファーも登場しました。比較するものが無いので大きさがわかり辛いのですが、ワイドは4m 程もあります。

この背に張られたボタニカルなプリント生地は、Etro の新作。

 

 

この不思議なドームは、都市デザイナーの Olivier Saguez & Partners よるもの。

オフィススペースとリビングスペースを混合したハイブリッドな装飾的な宇宙を表現しています。

 

 

今回から DECO HOME も同時に開催されていますが、こちらは KENZO TAKADA がインスタレーションを行いました。「Magic Box」と題され、新しいライフスタイルブランド K三 (K-3と発音)は家具、装飾品、壁紙や陶器などが新たに紹介されました。

 

 

こちらは巨大なソファは、デザイナーJean-Michel FranckAdolphe Chanaux によるインスタレーション。華やかな花柄のプリント生地は、Jean-Paul GAULTIER の新作です。

次回からは、いよいよ各エディターのショールームをレポートしていきます。

 

 

JAPANTEX2019 Windows Paradise

      

 

本当にしばらくぶりのブログです。

今年のJAPANTEX2019において、テーマブースのデザインを担当させていただいた記録として書きました。

 

 

インテリアファブリックス業界最大のイベント第38回「JAPANTEX 2019 INTERIOR TREND SHOW」(主催:(一社)日本インテリアファブリックス協会)が11月13日(水)〜15日(金)の3日間、東京ビッグサイト南1・2ホールにて開催されました。

令和最初の「JAPANTEX」は、「空間を装うインテリアファブリックス&デザイン」を開催テーマに、メイン企画として「インテリア・トレンド・スクエア」が実施されました。

これは3つの企画で構成されるもので、「Windows Paradise 2019」((公社)インテリア産業協会との共催)を中心に、ICと窓装飾プランナーのダブル資格者による生活提案展示「プラチナ世代の3つの物語」と題して3名によるデザイン展示が行われました。

その中の1ブースを私が担当させていただきました。

 

 

私が与えられたターゲット年代層は50代~60代の男性。そしてテーマは『旅』。

まさに、自分の年代と趣味を表現するにはうってつけの題材です。

今年の1月に旅したスリランカで訪れた、トロピカルモダニズムの先駆者ともいわれる『ジェフリー・バワ』の建築からインスピレーションを得て空間をデザインしました。

 

 

バワの建築に見られるテキスタイル使いは白と黒のモノトーン。

パターンだけでは無く、トリム・フリンジなどのアクセサリー使いでオリジナリティを表現しました。

腰壁はペイント仕上げ。アニースローンチョークペイントを使い、自分で塗装しました。

 

 

サイドフレームにブレードを使ったり、リボンを使い、ラインでデザインをあしらいアクセントにしてオリジナリティーを出しました。

レールは最新の天井埋込レールを使い、ピッチコードを使ったヒダを摘ままないウェーブスタイルにしています。

 

 

ネットのレース越しには 花が咲き乱れるオアシスのような水辺に鳥たちが集う、物語のワンシーンを切りとったような、幻想的な世界が拡がります。

 

 

今回の一番の見せ所は、ロートアイイアンをイメージしたバランスです。ポリエステルの再生繊維 東レのウルトラ スェードを使い、レーザーカットしてオリジナルバランスを付けました。

カーテンは左右を1.5対1の非対称に逆にバランスの左右を変える事で釣り合うように工夫しています。

 

 

床のタイルに見られる斜めの市松張りは、バワ建築の『ルヌガンガ』からのインスピレーション。

クッションも様々なテクニックを使い分け、マスタードイエローをアクセントにしています。

 

 

フレームワークは、自分がスリランカを旅して撮った写真からモノクロコピーしてアート風に飾りました。中央に飾った写真がジェフリー・バワさんです。

シェード付きのペンダントは自社ショップからの持ち込みを使いました。

 

 

もう一つの見せ所は、デジタルプリントの壁紙です。ジェフリー・バワのパートナーとして活躍されたアーティストである『ラキ・セナナヤケ』さんのアトリエを実際に訪れた時に提供いただいたデータの中の作品を大きく引き伸ばしてデジタルプリント壁紙にしました。

壁付の照明やデスクの配置などは、バワ建築のホテルからのインスピレーションです。

 

 

来場者の方にジェフリー・バワの建築を知っていただけるよう、デスクの上には書籍やバワが特集された雑誌を置きました。

 

 

そして第三の見せ場は、テーマの一つとしてクラフト感を表現するにチャレンジ。

リネン&ウールの生地を30cmにレーザーカットして、それを平織り状に自分たちで編み込んで作りました。「窓辺は機能的にふさぐだけではなく、飾って楽しむこともできる」というメッセージを込めています。

 

 

「難しいテクニックだけではなく、ちょっとした工夫でオリジナリティを表現し、オンリーワンの空間を作ることができます。」

このようなメッセージを込めて今回のブースデザインをさせていただきました。

そして、このような機会をいただけた (一社)日本インテリアファブリックス協会と(公社)インテリア産業協会の皆様に深く感謝いたします。

 

 

 

ミラノ・デザインウィーク ~ Lolo Piana(ロロ・ピアーナ)  

ミラノサローネに行ってきました。

ミラノサローネとは、毎年4月にミラノで開催される世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」の通称。正式名「Salone del Mobile.Milano サローネ・デル・モービレ・ミラノ」と言います。

 

こちらは、ミラノ郊外のロー市にある見本市会場Rho Fiera Milano(ロー・フィエラミラノ)の初日の様子です。6日間の会期で来場者は30万人以上と言われています。

そしてこのミラノサローネ開催の時期に合わせて、ミラノ市内で自主的に開催される展示が多くあります。

これらを総称してFuori Salone(フォーリサローネ、サローネの外の意)と呼ばれ、この世界最大規模のデザインイベントが行われる期間を『ミラノデザインウィーク』いいます。

 

 

今回は、ミラノデザインウィークの開催より2日ほど早くミラノに入り、今年から取り扱いを始めました「ロロ・ピアーナ インテリア」本社とファクトリーの見学・視察に訪れました。

 

 

ロロ・ピアーナの本社は、ミラノから北西に車で1時間ほどの所、スイス国境にもほど近い「クロアーナ」にあります。

山並みにはまだ雪が残る長閑な風景を見ながら ロロ・ピアーナの本社に到着しました。

 

 

ロロ・ピアーナの創業者はピエトロ・ロロ・ピアーナで、1924年にイタリアで高品質のカシミアとウールの生地メーカーとして創業を開始しました。

ブランド名は創業者の名前から付けられています。長い歴史の中で培われたノウハウを守りつつ、独自の進化を続けることで約100年の実績と信頼を確立している有名ブランドです。

最高級の原料と生地にこだわることで世界中からの評価が集まり、アパレル部門にも進出しています。そして、12年前にインテリア部門を立ち上げ、ラグジュアリーブランドとして活躍の幅を広げています。

そして、5年程前に高級ブランドLVMH・ルイヴィトングループの傘下に入ることで、知名度の拡大に成功しています。

写真は本社ショールームです。

 

 

ミーティングルームで、ロロ・ピアーナのブランドの歴史や背景、又はコレクショス生産プロセスにおける環境へ取り組みなど、たくさんのビデオを見せていただきながらレクチャーをいただきました。

ロロ・ピアーナの扱う繊維は基本的には、ウール・カシミア・ベビーカシミア・そしてビキューナといった動物系の高級天然繊維が特徴です。

また、近年は天然素材を強化する為リネンのメーカーをグループの傘下としてコレクションの幅を拡大しています。

 

 

また、企業理念として、天然素材としての資源を守るために持続可能な様々な取り組みを行っています。

カシミアを扱うモンゴルの酪農家と親密な関係を維持し現地には工場を併設しています。また、希少価値の高いビキューナに関しては、ペルーにビキューナの保護区を設立して保護育成に取り組んでいるそうです。

 

 

ロロ・ピアーナの最大の特徴は、原毛の調達~紡績(糸作り)~毛織(生地作り)~仕上げまで、すべて一貫生産している 世界でも数少ない高級毛織物メーカーなのです。

様々なアーカイブの資料が展示されている部屋を後にして、本社から車で15分ほど行ったところにあるカシミアの紡績工場に移動しました。

 

 

この日はとても天気が良く、山も近いこともありすこし肌寒いけれども気持ちの良い気候でした。

 

 

工場は1994年に建てられたモダンな建築ですが、上手く背景の自然に溶け込むように配慮された外壁やカラー、建物になっています。

 

 

この工場はスピングといって、繊維の原料から糸をつぐむ紡績までを行う工場です。

ロロ・ピアーナでは、アパレルなどの製品などの他に、糸や生地の原反としての出荷が大きなビジネスとなっています。

工場内に入ると、昔に使われていた紡績の機会がオブジェとして飾られていました。

現在は使われていませんが、構造としては同様の工程を行う為に現代的な最新の機器になっているそうです。

 

 

膨大な敷地の中に最新の設備が配備され、天然繊維を扱う為に温度や湿度も詳細に管理され、床は振動を防ぐために天然の木材が使われています。

 

 

工場の中の様子はお見せすることは出来ませんが、広大な工場の中で最新鋭の機器が稼働し、清潔な環境で生産が行われていました。

 

 

これは、ちょっとだけ工場内を・・・

工場内で働く作業員の方たちの為に耳栓が用意されていました。織り機の音はすごいので・・・ 働く環境にも配慮されています。

 

 

ロロ・ピアーナの工場では環境にも特に配慮されています。

工場内では沢山の水を使いますが、この水は川に戻し循環できるように再生され、使われる電気は100%屋上に設けられたソーラー発電でまかなわれています。

 

 

工場のエントランスには桜が・・・ 日本ものとはちょっと種類が違うようですが

 

 

美しい山並みの風景にも自然に溶け込んでいますね

 

 

こちらは、ミラノ市内にあるロロ・ピアーナ インテリアのショールームです。

アパレルのショップがあるモンテナポレオーネ通りの1本裏側の通りにあります。

中庭を入り、またその奥にある中庭の中にありました。

非常にわかりにくいと聞いていたので、なんとかたどり着きました。が・・・

 

 

アポイントを取らずに行ったために、スタッフが不在で中に入れずじまい。

仕方がないので、ガラス越しに写真を撮らせてもらいました。残念・・・

また次回に伺った時にレポートさせていただきます。

Paris Decooff…2019 | Sanderson

Sandersonは、日本でも昔から人気のあるブランドです。

イギリスの WALKER GREENBANK 社はサンダーソンの他にもstylelibraryというグループに以下のような様々なブランドを持っています。

それは、Harlequin、Scion、Zoffany、Anthology、Morris&Co などなど・・・どれも人気のあるブランドです。

サンダーソンの特徴と言えばやはり”ボタニカル”なプリント生地です。

今回のコレクション ”Glasshouse” は、まさにサンダーソンの王道を行く動植物をモチーフとした美しいプリントや刺繍のコレクションです。

ヨーローパ以外の市場をはっきりと意識した、明るくコントラストのはっきりしたサンダーソンらしい華やかな色合いのデザインが多く発表されました。

PALM HOUSE は、優雅にアレンジされたヤシの葉とシルエットのある影が、あふれんばかりの色の配列で並んでいます。

RAIN FOREST EMBROIDERY はサンダーソンの1961年のアーカイブデザインから復刻されて刺繍で表現されました。

コントラストのはっきりしたプリントの生地も多く発表されています。

今回のサンダーソンはとても使いやすいコレクションです。

弊社ホームデコアのコレクションにも新しく加わります。

 

 

Paris Decooff…2019  | Loro Piana INTERIORS

ロロ・ピアーナ・インテリアは、ロロ・ピアーナが誇る最高の品質をお求めの方へ贈るホーム・テキスタイルのコレクションです。

この度、弊社でも取り扱いを始める事になりました。

昨年末、インテリアテキスタイル部門のマーネージャーのアルバロ氏が来日した際に、私どものショールームに来られて紹介をいただき、改めてその素晴らしさを実感して取り扱いを始めることを決めたのでした。

そして、今回はそのサンプルの仕様を決める為に、日曜日の朝にパリにあるショールームを訪れました。

パリのサンジェルマン・デ・プレ地区にあるロロ・ピアーナ・インテリアの常設のショールームです。

以前はオズボーン&リトルが入っていたところがでしたが、3年ほど前にロロ・ピアーナに変わりました。

ロロピアーナは、1924年にピエトロ・ロロ・ピアーナがイタリアのクアローナで創業した最高級カシミヤと最高級ウールを取り扱う服地のトップメーカーです。

”上質でハイエンドなテキスタイルと言えばイタリア製”というイメージを植えつけたブランドがロロ・ピアーナと言っても過言ではありません。

インテリア部門がスタートしたのは比較的に遅く、2007年からになります。

ファッションと同様、最高級のカシミヤ・ウールを中心にモンゴル、オーストラリア、ニュージーランドといった原産地で買い付けた上質の繊維と最高品質の素材を使い、生産のあらゆる段階で厳格な品質管理のもと、イタリアで製作されています。

個人的には、以前からとても興味を持っていたブランドだったのですが、あまりにも高級で実のところ手を出せないでおりました。

しかし、実際に手に取って触ってみるとその肌触りと質感、そしてきめの細かい精工かつ繊細な仕上がりに感動してしまいます。

海外のインテリアファブリックスをメインに取り扱うショップとしては、その素晴らしさを日本の方々にご紹介していくことは、もはや私どもの務めなのではないかとさえ思うようになりました。

今回セレクトしたサンプルとしましては、まず初めのステップとしてロロ・ピアーナ 定番の最高級のウールとカシミア、リネンなどを中心に揃えることにしました。

そして、そのクオリティーの良さを実感していただくために、大きなスカーフサンプルも多数ご用意いたします。

小さめのものだと、その良さを中々お伝え出来ないからです。

デザインパターンもストライプやヘリンボーンなどからベルベットなど、インテリアとして使いやすいものも多く、現在1000アイテムのコレクションを揃えています。

ロロ・ピアーナというと、高級生地のみを扱うラグジュアリーブランドです。

その生地を使用したスーツやコートは、私含め一般的な消費者には、決して安いものであるとは言えません。

ただ、今回実際にショールームをを訪れ、ロロ・ピアーナのポリシーである『妥協のない最高品質の維持』ということを理解し、これはむしろ安いくらいなのではないか… と思うようになりました。

その価格には、充分納得できる価値があると思えるからです。

是非このロロ・ピアーナの魅力をお伝えしていければと思っております。

 

Paris DecoOff… 2019 | DESIGNERS GUILD

今年のデザイナーズギルドは使いやすいコレクションが充実 !

インテリアの世界で最も影響力がある人物の一人、『トリシア・ギルド』によるのコレクションが ”DESAIGNERS GUILD” です。

今回のプリントは、16世紀 のイタリア ヴェネツィアからのインスピレーションを得て、フレスコ画の様に上質なリネンに描かれたプリントのコレクション。

やはりここでも 世界的なマーケットを意識した鮮やかで色使いが施されています。

そして、まるで写真の様にリアルのデザインされた人気のローズ柄のプリント生地。

上質なリネンやコットンをベースにデジタルプリントの技法で描かれています。

バックグランドフレスコ画の様な幾何学柄のデザインされ、その上に重ねて花柄がプリントされています。

ピスタチオ、バニラ、ローズ、スカイブルーの色合いを加えた、ソフトニュートラルカラーの現代と古典の完璧な組み合わせ。

Christian Lacroix(クリスチャン・ラクロア)のコレクションは毎回見るものの目を楽しませてくれます。

ピンク&ブラックの幾何学パターンにグラデーションで表現したジャカードのカーテンと、ペイズリーにも見えるツートンのベルベットプリント。

そして下の壁紙同じデザインの BOIS PARADIS BOURGEON というデザインはクッションのコレクションからの発売です。

こちらは別会場に設けられたラクロアのポップアップショールームです。

シルエットの形でエキゾチックな生き物と森の木々の風景がパノラミックに表現されています。

このように、壁全体を壁画の様に表現する壁紙は他のブランドでも随所にみられるようになりました。

そして、何と先週パリでオーダーしたサンプルが本日届きました!!!

通常では、日本では2月から3月に掛けて発表会を行い、その後各店舗に入荷するのは4月からという流れですが、いち早く弊社でご覧いただくことができます。

これだけでも パリまで買い付けに行く価値はあるというものでしょうか。。。

ご紹介した以外にも使いやすい無地のシュリンクサテンやリサイクルヤーンを使ったポップなチェックの椅子張り地、リネンライクな防炎・完全遮光の生地、そしてアウトドアのコレクション第2弾など。。。 今回のコレクションは本当に使いやすく充実しています。

しかも、お値段もぐーっと使いやすくなりました! 是非この機会に・・・!!

まるでテレビショッピングのようですね! (笑)

 

Something Stupid- Michael Buble ft. Reese Witherspoon LYRICS!

Paris DecoOff…2019 | HOULÈS-NOUAILHAC

 

HOULÈS-NOUAILHAC

Paris Decooff を視察した中で、弊社がメインで取り扱っているブランドの新作コレクションをご紹介しています。

装飾タッセルやトリム・ブレードなどは、インテリアファニシングのデザインには必須のアイテムです。

HOULES(ウレス)のコレクションは本当に多彩。これらを上手に使うことで モダンからクラシックまでカーテンや椅子のデザインをオリジナリティある一点もののアイテムに設えることができるのです。

ショールームは、パリの一等地 『rue du MAIL』の一角に構えています。

なぜに一等地かというと、この通りには JAB、FISBA、Pierre Frey(ピエールフレイ)、Moris、Sanderson といった一流のエディターの常設のショールームがあり、それらと隣接しているからです。

各ショールームを訪れるデザイナーは、すぐに生地サンプルをウレスのショールームに持ち込んで打合せすることができるのです。

以前は少し離れたバスティーユ地区にありましたが、3年ほど前にこのエリアに移転してきました。

そして、昨年から家具ブランド ”NOUAILHAC” を傘下にして取り扱いアイテムの幅を広げました。

毎年 新しいタッセルの発表を楽しみにしているのですが、今回は新作はありませんでした。

その代わりにレパード柄のブレードや使い勝手の良いパイピングのコレクションが発表されました。

そして、椅子張り生地として昨年から出されて大変好評を得ている “FIBREGUARD” の新作が発表されました。

上の写真が ”NOUAILHAC” のソファーに使われた展示です。

ファイバーガードは、ペンやコーヒーやケチャップ、ワインなどの汚れを水だけ、または少量の洗剤だけで落とすことができるのです。

”HOULES” (ウレス) のショールームはインテリアファニシングデザインとしてのアイデアの宝庫です。

ブレードやトリムの使い方や様々なパターンのクッションがディスプレイされています。

カーテンのトップボーダーのスタイルもトリムを使うとシックでありながらゴージャスな雰囲気に演出できます。

また、 ”NOUAILHAC”(ノイアック)の家具は様々なカスタマイズに対応します。

生地使いのパターンや、パイピングなどのフレームなどを変えることでオリジナルデザインに。またフレームのカラーやサイズのスケール感の変更まで、お客様のご希望を叶えます。

新作コレクションのサンプルをオーダーしましたので、是非 弊社のショールームでもご紹介させていただければと思います。

 

The way you look tonight-Michael Buble

Paris Deco Off… 2019 | Christian Fischbacher

クリスチャン・フィッシュバッハ 日本ではFISBA(フィスバ)の名前で知られています。今年は創立200周年を迎えました。

今回のテーマは『イノベーションとトラディッション』

”INTERACTION” この生地が、まさにこのコンセプトを表現しています。

横糸に特殊な光沢糸を使い、上下見る角度から色が違って見えるのです。

そしてこのモアレの柄は、木の片板を職人が両側から何度も押さえつけて柄を出すという何とも原始的なやり方で作られています。

 

右側の ”INTERFLORAL”は、同じ気持ち生機にスクリーンプリントされています。

まさに革新と伝統的なクラフトスピリッツの融合ですね。

”LA PRIMAVERA” は、可愛いらしいエンブロイダリーのシアー

色鮮やかなプリントの往年のヒット作 “GARDEN PARTY” も生機を変えて復刻しました。

パノラミックな柄の 横使いの生地 ”NEWTOPIA” です。

モノトーンの背景の一部の花だけを色付されていたデザインが印象的です。

ショールーム2階の商談スペースには壁面体に壁装されていました。まるで絵画のようです。

               

このスーツケースは、3代目のフィッシュバッハ氏が、世界中をセールスで廻った時に使用されていたもの。(現在は6代目)

特別に中を開けて見せていただきました。この貴重なスーツケースを開けられるのはスタッフでもただ一人だけだそうです。

中には、当時 ベルサーチにプレゼンした時のサンプルや、様々な旅の思い出の写真などが入れられていました。

そして、200周年を祝うディナーへもご招待いただきました。

世界中からのVIPだけが招待される貴重な機会に参加できたのは、とても光栄なことでした。

 

Michael Buble – Quando Quando ( It’s Time) HD

Paris DecoOff… 2019 | CASAMANCE

Paris Deco Off  初日は左岸の会場からスタート

会場はセーヌ川を挟んで大きく2ヶ所に分かれていて、左岸のサンジェルマン・デ・プレ界隈には73個所ものエディターがショールームを構えています。

エディターというのは、メーカーと違って自社で生産している訳ではないのですが、デザイナーやセレクターを持ち、メーカー対してデザイン企画や技術的な開発依頼をした製品を独自に編集し、ブランド名を持っている会社のことを言います。

スイスのクリエーション・バウマン や フランスのピエール・フレイなどの一部の大きなエディターでは、自社工場でメーカー機能を持っている会社もあるようです。

さて、この時期は日本からも各代理店の開発担当者やバイヤーなど多くの方たちが渡仏しています。

そして、メディア関係者、セミナー講師の方々、又は企業やフリーランスのデザイナー、コーディネーターや私のように海外ブランド多く扱うショップ経営者などの多くがパリに情報収集に訪れているのです。

そんな日本から来ている方たちを対象とした、新作の紹介が各ショールームで行われたりします。

今回初めに訪れたのがフランスのエディター”CASAMANCE”のショールームです。

グループとして ”MISIA”、”CASAMANCE”、”CAMENGO”、”CASADECO”と4つカテゴリーに分かれたブランドを持っています。

その中でも、カザマンスは、私が海外ブランドの取り扱いを始める切っ掛けとなったブランドです。

モダンで斬新なデザインのコレクションを毎年次々と発表しています。色使いがとてもシックであるということも近年の特徴と言えるでしょう。

メインのコレクションのテーマは「ガーデンエデン」

2019年春夏のカザマンスは、オートクチュール、建築、そして自然をつなぐ永遠の情熱に敬意を表すとコンセプトを掲げています。

妹ブランドの カメンゴは、フレッシュで明るいカラーが特徴です。

ポジティブでポエトリーな春の花々など、日本の住居空間も溶け込みそうなコレクションが発表されました。

そして、印象的だったのが「メイド イン フランス」へのこだわりです。

新作のコレクションの生産を自国のファクトリーで行っているというものが目立ちました。

ヨーロッパ、特にフランスでは メディアでも多く取り上げるような労働者によるデモなどが行わるなど、決して経済的に良い方向であるとは言えません。

そんな中で 自国の生産にこだわり、その良さをブランドとして表現して行こうという一つの表れなのではないでしょうか。

Fly Me to the Moon/Lucky (Sinatra/Jason Mraz & Colbie Caillat MASHUP) Rick Hale & Breea Guttery

 

Paris Deco Off… 2019

毎年1月から始まりヨーロッパのインテリアシーン。

今年もトレンドの視察や新作サンプルの買い付けを兼ねて『Paris Deco Off… 2019』  と 『Maison&Objet』 に行ってきました。

この時期にパリに取材に来るようになって11年目となりました。早いものです。

経年で見ていると、今までのトレンドの流れや其々のブランドの変化など解って意外と面白いものです。

Deco Off の会期は1月の17日~21日までの5日間。Maison& Objet は一日ずれて1月18日~22日までとなります。

恒例となった其々のエディターの新作生地よって彩られたランプシェードのインスタレーションが開催エリアを華やかに彩ります。

左岸のサンジェルマン・デ・プレの広場には巨大なソファーまで現れました。

隣に写っている女性と比べても、その大きさが分かりますね。

パリの定宿は決めておらず、毎回 パリ在住の友人にB&Bのアパートを借りることにしています。

「1人なので交通の便がよければ、広さとか気にしません!」とリクエストしてるのですが、今回 用意してくれたアパートは、サンジェルマン・デ・プレ 広場からすぐ近くのこちらの部屋。

1階はレストランが入っている18世紀の歴史ある建物の最上階部。

らせん階段を中央部を使って取付れれた 1人用のエレベーターもちゃんと備え付けられています。

室内はコンパクトにリノベーションされていてセンスの良いインテリアで飾られています。

この部屋で1週間程、朝は自炊をしながら過ごすことになります。

建物は屋根の改装中で足場が掛かっていますが、ルーフトップの窓からは、サンジェルマン・デ・プレ 協会が望めます。夕方に鳴らされる鐘の音もまた格別なものです。

エルデコがプロデューしたインテリアショップ「Flamant」のウィンドウディスプレイ

夜になるとランプシェードの光がともされ、Deco Off 開催エリアの通りや広場を素敵に彩ります。

 

Avalon Jazz Band – I love Paris (Cole Porter)