金木犀の香りが鼻先をかすめる季節になりました。
去年の暮れにカーテンを収めさせていただいたK様から
ご質問をいただきました。
”両開きカーテンの片側だけ汚してしまったので作り直したい
のですが、できますか?”
”はい、はい、大丈夫です。”
と、早速、お見積もりをお送りしたところ、こんな疑問が
返ってきました。
”両開きの半分なのに、金額は半分にはならないのですか?”
とっても素朴な疑問です。
さて、そこで、ご説明したのがカーテンを作るときの生地の
使用幅です。
前回お作りしたK様のお宅のカーテンは、164cm幅の両開き
2倍ヒダのカーテンです。
■前回の両開きカーテンの生地の使用幅
■164cm幅のカーテンを2倍ヒダでお作りするには、
164cmx2倍=328cm+縫代20cm=348cmの幅が
必要になります。
使用するカーテン生地の幅は150cmですから、
348cm÷150cm=2.32 つまり3幅必要になります。
実際には348cm幅があれば足りるのですが、150cm幅の
生地をタテに裂いて購入することはできませんので、
150cmx3幅=450cmの幅分の生地を買うことになります。
■今回の片開きカーテンの生地の使用幅
■82cm幅のカーテンを2倍ヒダでお作りするには、
82cmx2倍=164cm+縫代10cm(片側だけなので)=
174cm。
174cm÷150cm=1.16 つまり2幅必要になります。
実際には、174cmあればよいのですが、タテ裂きにすること
はできませんので、
150cmx2幅=300cmの幅分生地を買うことになります。
■ということで、
■両開きだと3幅、片側だと1.5幅ではなくて、2幅分生地が
必要になります。
■なので、単純に半分にはならないのです。
K様すみません。
K様の選んでくださったカーテン生地は、リピート(柄のくり返し)
のない生地でしたのでこんな計算になりますが、タテにもヨコにも
柄のくり返しのある生地ではまた使用幅が変わってきます。
”金額の件、了解しました。”
ということで、片側だけを新しくお作りしてお納めしました。
”ちゃんちゃん。”となる、
はずでしたが、思わぬところに異変が!
次号につづく・・・のでした。