海外ブランドのコーディネートブックを使って・・・

以前にも何度かご紹介していますが、海外のサンプルブックは日本の物とは形が異なります。

こちらはイギリスはハーレクイン『TEMPO』のコレクションブックです。

色のテイストごとに、プリントや刺繍、無地などコーディネート出来る素材ごとに分けられています。

今回は、将来的には間仕切って2つの部屋としても使うことの可能なフレックスウォールを採用したプランに、このコレクションを使ってコーディネートしてみました。

こちらは、新築分譲住宅の2Fの子供室です。

この窓と窓の間に間仕切りを建てて、将来的には2つに分けることが可能になっています。

同じサイズの窓でしたので内側にサークルの柄、外側にストライプの柄を配置してみました。

3連のスリット窓にも同じようにアレンジしました。

こうすることで、遊ぶ心のある可愛いらしい空間になりました。

このように、海外ブランドのコーディネートブックは、同空間での様々な組み合わせが楽しめるように色やテクスチャーによって分けられています。

生地を構成する様々な色の無地や、同じトーンの色調の刺繍のものなど、これらを上手に使ってカーテン以外にも、椅子張りやクッションなど様々なエレメントにアレンジすることが出来るのです。

こちらは、同じお宅の寝室のアレンジです。

落ち着いたダークな配色で、シェードに採用したサークルの柄を絵のように見せることを意識しました。

そして、レースのストライプの出方を縦横に変えることでそれぞれのスタイルの良さを引き出しています。

カーテンは、縦方向の柄を生かし、シェードは横にすることで生地に性質を生かし、きれいにたたみ上がるようにしたのです。

このように、ちょっとしたアレンジで、オリジナルな空間をさりげなく演出してみてはいかがでしょうか。

海外のコーディネートブックには、それらの多くのヒントが隠されているのです。

 

 

 

ハンターダグラス スカイライン 

久々のブログ更新です! (^_^;)

気が付けば11月も残すところあとわずか数日・・・ 早いものです。

最近は年末に向けて駆け込みのお客様の引き合いを大変多く頂いております。

大変ありがたいことですが、海外製品の場合、年内の受注の締め切りが第2週の12/8(土)頃までになるサプライヤーが殆どです。

年内に納品をご希望されるお客様は、お急ぎ頂きます様 お願い致します。

さて、本日はハンターダグラスの『スカイライン』をご紹介します。

実は、本日ご来店を頂いたお客様の最初のご連絡は、タイのバンコクからでした。

海外の駐在から日本に帰国され、ご新居にご検討されていたのがこの『スカイライン』だったからなのです。

リビングのL型の総ワイド7.3m程の開口部に取付ける予定です。

スカイラインは2007年にアメリカで販売されて以来、その独創性で人気を誇る大開口をシャープに演出するコンテンポラリーなデザインパネルです。

   

【製品特徴】

 

◆ヘッドレール連結設計により、最大幅約9.7mまで製作可能です。

◆2チャンネル・シングルトラックシステムにより、無数のパネルを1本のヘッドレール内に納めることが可能です。

◆ボトムウェイトを連結させることにより、スムーズな開閉操作を実現しました。

◆パネルの取付け位置を右側手前、左側手前から選択可能。光とプライバシーのコントロールができます。

 

パネルスクリーンに似ていますが。1本のレールに納められるので、大きな開口部でも細かいパネルの割り付け数で納めることができます。

バーチカルブラインドのようにスラットの開閉は出来ませんが、引き戸のような感覚でお使い頂けます。

 

リビング以外の窓にはこちらの『デュエット』を予定しています。

上の写真は、戸建て住宅の屋上への出入り口に取付た事例です。

これからの季節、開口部からの冷気の侵入を抑え、抜群の断熱効果を発揮します。

    

表面の凹凸感のあるテクスチャーはデザイン性にも優れ、ハニカム構造が2重になったアーキテラエランのシリーズは、夏に涼しく冬に暖かい省エネ効果に優れたシェードです。

シンプルモダンな空間に合わせてみてはいかがでしょうか。

 

モリスの壁紙とカーテンでコーディネート

イギリスの伝統的なコレクションであるウィリアム・モリスのコレクションは、MORRIS&Co のブランドで日本でも長く愛され続けいています。

そして昨年の2011年に創設150周年を迎えました。

この重要な記念の年を祝うべく、発売されたのが『Morris Archive Collection(モリス・アーカイブ・コレクション)』です。

      

本日は、そのアーカイブコレクションを使ってカーテンと壁紙をコーディネートした事例を施工の手順を見ながらご紹介します。

今回ご依頼を頂いたのは寝室の改装です。壁紙を張替えてカーテンを掛け替えます。

 

上の写真は、施工前の様子。一般的な白のビニールクロスに遮光のカーテンが掛っていました。

まず初めに行うのは床面の養生です。クロス工事は剥がす時の埃や、パテの粉が舞うのでフローリングのサネの部分に入り込まないようにしなければなりません。

続いて既存のクロスを丁寧に剥がします。この時になるべく下地を傷めないように注意します。

そして、コンセントプレートや器具類の外せるものは全て取り外します。エアコンなどの脱着には、専門の業者が必要なので、今回はカバーのみ外しました。器具が付いたままの施工は大変ですが、仕上りの見栄えには支障ありません。

パテで下地を平坦にならします。この時に既存のパテの後は剥がした時に残る裏紙が後から浮いてくるので、この部分を重点的にリーフォーム用の専用のパテを使いながら調整します。

パテが完全に乾いたら、サンドペーパーを掛けて下地の段階は完成です。

柄の出方を考えながら割り付けをして貼っていきます。輸入の壁紙の多くは紙質系ですので、乾いて硬化してしまわないように気を付けますが、ある程度湿気を含んで壁紙が膨張しするまでオープンタイムを取ることも重要です。

 

ジョイント部分はゴムのローラーを当てしっかりと圧着します。

この継ぎ目を如何にして目立たなく仕上げるかが職人の腕の見せ所です。

 

 

 

 

入り隅が後から捻じれたり浮いてきたりしないように、しっかりとへらを当て形を整えていきます。

この時に柄の連続性を考え、どこかで合わなくなる柄をどこで止めるのか考えます。

仕上がってしまうとお客様はあまり気にならないかもしれませんが、この辺が美しく見せる為の職人としての拘りなのです。

壁紙に糊を付けるのには、このような自動の機械を使います。

左側に電子式のカウンターが付いていて、必要なメーター数だけをロールから引き出してくれます。

もちろん手を使ってローラーで付けることもできますが、プロの職人はこんな風に。

これでしたら均等に糊が付き、その量も材料に合わせて調整が可能です。

 

 

それでは、仕上りをご覧いただきましょう。

 

カーテンでお使い頂いたのは、『マリー・イザベル』Mary Isobel (circa 1890s) です。

深紅のシルクの地に ジョン・ヘンリー・ダールのデザインで、渦を巻くアカンサスの葉と花が描かれています。

裾部には可愛らしいボールフリンジをアクセントとして取付けています。

 

 

全体的な壁紙は、『マリーゴールド』Marigold (1875) を使いました。

モリスがファブリックと壁紙の両方で制作した数少ないデザインのひとつです。

主役の深紅のカーテンとのコントラストを意識しました。

 

出窓のカウンターの背面部分をアクセントにして 『ピンパネル』Pimpernel (1876) を貼りました。

鏡面対照に描かれた、荒涼としたイメージの風に吹かれた花のパターンは、モリスの素晴らしいデザインの典型的な例の一つです。

こちらも主役のカーテンの色との統一性を意識して配しました。

右側の窓は、側面が見えてしまっていたので、レールをカーブレールに取り変えてリターンのような仕様にして横からの見栄えをよくしました。 右側にマグネットを付けて奥に開閉するようになっています。

 

カーテンのポイントは、裾部のフリンジと装飾タッセル。裏地もゴールドを使っています。

ご年配の奥様の寝室が華やかで明るく変わりました。

現在、追加でご依頼をいただいた上飾り(バランス)と照明器具をプラン中です。

完成しましたら、HPの施工事例で改めてご紹介させて頂きます。

 

アンドリュー・マーチン・インテリアデザインレビュー VOL,16

イギリスの一流のテキスタイル・メーカー、アンドリュー・マーチン(Andrew Martin)は、「Andrew Martin Interior Designer of the Year Award」(アンドリュー・マーチン・インテリア・デザイナー・オブ・ザ・イヤー・アワード)を主催し、一年に一度、世界の優秀なインテリア・デザイナーを表彰しています。

そして、入選者のインテリアデザインは、Andrew Martin Interior Design Review(アンドリュー・マーチン・インテリアデザインレビュー)という写真集に編集され、世界各国で出版されてます。

毎年、その出版記念のレセプションが東京千代田区にあるイギリス大使館で行われます。

今年も主催するチェルシーインターナショナルさんから招待を頂き、参加してきました。

私自身は、昨年は都合が付かずに参加できませんでしたが、一昨年に続き2度目の参加となりました。

 

秋の風の肌寒さが心地よく感じられる中、千鳥ヶ淵の畔にあるイギリス大使館に向かいました。

さすがに大使館だけあってセキュリティーのチェックは厳重です。招待状と身分証明書の提示を求めらながら大使館のゲートを通りました。入って左側の1番奥にある館がパーティー会場です。

「Andrew Martin Intrior Design Review」は、レジデンス、ショップ、オフィス、ホテルなど、さまざまなインテリアデザインが紹介されている、どっしりとした永久保存版の年鑑です。

国際的なアワードらしく、洋の東西問わず、時代も問わず、何度見ても発見やインスピレーションが得られそうな面白いデザインばかりです。

招待客は大使館の中庭でワインを飲みながら歓談しています。そこにはモニターがあり、アワードに出展された作品が映し出せれています。

生バンドの音楽が流れ、お酒も程よく聞いてくると、秋風の肌寒さも心地よく感じられます。

その中に顔見知りを見付けては話に盛り上がりました。私の友人はトレードマークの帽子をアンドリューマーチンの新作で作り、社長とその話しで盛り上がっていました。

招待客は、ホテル関係やデザイン事務所などコントラクトな物件に携わる人は多いようです。

受付で招待客のリストが渡されるので、どんな人が来られているかが解るのです。

 

このアワードの受賞者は毎年秋に発表され、今年でもう第16回を数えるそうです。

そして今年度は、日本からも3名の方が受賞されました。

日本ではご存じない方も多いかと思いますが、海外のメディアでは、「インテリア・デザインのオスカー」と称され、世界中からエントリーされる程、規模の大きいアワードなのです。

アンドリュー・マーチンのコレクションは本当に斬新です。 このビートルズのクッションもその1つ。いかにもイギリスらしいファブリックです。

室内の窓辺には、新作のファブリックを使ったカーテンが掛けられていました。

 

それでは、アンドリュー・マーチンについて少し詳しくご紹介しましょう。

イギリスの一流のテキスタイル・メーカー、アンドリュー・マーチン(Andrew Martin)は、シンプルでありながら斬新でグローバルなデザインを提供しています。

   

世界の工芸品や文化的遺産を上品で現代的なスタイルにアレンジし、その独特な色調と風合いはインテリア業界で常に注目を浴びています。

元々インテリア・デザイナーであったマーチン・ウォーラー(MartinWaller)は、アンドリュー・ジレスピー(Andrew Gillespie)とビジネスパートナーを組み、1978年にリッチモンドで会社を立ち上げました。

ファブリックから始まったそのコレクションは、今や家具、壁紙、アクセサリーにまで拡大され、毎日3,000メートルものファブリックがオーダーされ、世界55カ国に流通されています。

こちらは2013年A/Wの新作「BERKELEY」のコレクションの表紙です。

今年の9月にパリ行われたメゾン・エオブジェでは、世界不況で、トレンドもミニマリズムに傾倒する中、この宇宙船のコックピットをイメージしたブースが異彩を放ち、とてもにぎわっていたとのことです。

『アンドリュー・マーチン』 今後注目のブランドなのです。

 

SAND BERG (サンドバーグ)

 

先日 南青山のとあるショールームにて、次回の企画の打ち合わせに行ってきました。

とっても可愛らしいショールームでしたのでちょっとご紹介します。

   

華やかなデザインの壁紙を壁面によって貼り分けて見せています。

   

チェアーの張地として使ったり、壁紙のデザインとコーディネートされたプリントのファブリックが掛けれれています。

こちらは、北欧はスウェーデンの SAND BERG (サンドバーグ)のコレクションです。

サンドバーグは、1976年に創業されたスウェーデン王室御用達の壁紙メーカーです。

コレクションのバラエティは実に様々です。

北欧らしい華やかな色使いやシックなものまで、しっかりとした素材感のリネンやコットンをベースとしてプリントで表現されたものが中心です。

パターンを緻密に 時に大胆に配したデザインはスタイリッシュでありながら、温かみを感じさせます。住環境を大切にする、北欧ならではの感性が反映されています。

また、キッズのコレクションも可愛らしいデザインのものを数多く取り揃えています。

当社でも下の2点の商品を展示しています。

 

OLIVIA  オリヴィア BL/GR ブルーグリーン     BR ブラウン

素材 : コットン100%  生産国 : スウェーデン  デザイナー : Anna Sandberg

生地巾 : 145㎝ リピート : 63㎝   販売価格 : ¥8,820/m(税込)

※生地はヘリンボーンで織られていてしっかりとした素材感です

 

サンドバーグの壁紙とファブリックのコレクションは現在、海外のインテリア雑誌などにも多数取上げられています。

北欧のファブリックは日本では大変人気で、当社でも多くのお問い合わせを頂いております。

何か お探しの商品やイメージなどありましたら、是非お気軽にお問い合わせ下さい。

☆お問い合わせフォームはこちらからお願いします。

 

 

 

 

 

ZIMMER+ROHDE 新作発表会 

11月に入ってイベントが目白押しと以前のブログでも書きましたが、今回はその続きです。

東京・六本木の宝石店「ガレリアUCHIHARA」にて開催された、ZIMMER+ROHDE(チマー アンド ロード)の新作発表会へ行ってきました。

 

ZIMMER+ROHDE は、SAHCO や JAB などと並ぶドイツを代表するトップエディターです。

1899年創立以来「最上の布地」を企業理念としている4世代に亘る家族経営の会社です。

現在の社長アンドレ・チマーが27年前に入社し、それまでのドイツ語圏の市場からインターナショナルに市場に規模を拡大してきました。

 

 

そして現在、メリオット、ヒルトン、シェラトンなど世界的なホテルに商品を納めています。

また、イタリアのカッシーナやB&Bなどの有名な家具メーカーにもその生地を提供しています。

そして、そのブランド戦略は、自社内にブランドを作るのではなく、様々な国の特徴を備えた高級なブランドを傘下に収めるという形で展開しています。

現在は自社ブランドの ZIMMER+ROHDE 以外にもフランスの ETAMMINE 、イタリアの ARDECORA 、イギリスの HODSOLL MCKENZIE や WARNER FABRICS 、アメリカのTRAVERSなどの其々違う個性を持ったブランドを展開しています。

 

 

商品説明会には、本社よりエクスポートマネージャーのルーシェ氏が来日され、ZIMMER+ROHDE 、ARDECORA 、HODSOLL MCKENZIE の新作のデザインについて1つずつプレゼンテーションが行われました。

 

写真は今回目の引いた新作の柄です。

毎回、ディスプレイに使われるようなキャッチな柄も何点か発表されています。

しかし、基本的には、ジオメタリックでモダンなデザインが特徴といえるでしょう。

 

 

 

少し前のコレクションですが、当社にあるハンガーサンプルをご紹介します。

【Scroll】 生地巾310㎝ リピート60㎝ ポリエステル100% ¥22,000/m      

   

このように洗練された、モダンな空間に相性の良いコレクションが豊富です。

そして、フェミニンな雰囲気のものは ETAMIN が、ナチュラルな雰囲気は HODSOLL MCKENZIE が担当しているのです。

日本では、まだあまりお目にかかる機会がありませんが、長年、世界的名なトップエディターとして親しまれているZIMMER+ROHDEの商品は、今後日本でも注目のブランドです。

 

 

上の写真はパリのパレロワイヤルの近くにあるZIMMER+ROHDEのショールームです。

入口を入ると吹抜けになっていて新作の生地が上から垂れさがってディスプレイされています。(見上げているのは私です・・・)

ちなみにエディターとは、本来は編集者という意味ですが、ヨーロッパのインテリアファブリックの業界では、毎年トレンド取り入れた新作コレクションを発表する高級ブランドを持つメーカーのことをこのように表現しています。